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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

ソーの舞踏会 バルザックコレクション:オノレ・ドバルザック

本の紹介(海外文学 フランス)

 ソーの舞踏会:オノレ・ドバルザックのレビューです。

ソーの舞踏会: バルザックコレクション (ちくま文庫)

ソーの舞踏会: バルザックコレクション (ちくま文庫)

 

 

「人間喜劇」からセレクトされた3編

 

バルザックを読むのは2冊目とあって、物語の冒頭部分の
こってり感に多少の免疫はあったものの、ひさしぶりに
触れるとやはり、その圧倒的な文字の軍団に息切れがした。

しかし、状況が見え始めるとこれが面白い。
名門貴族の末娘エミリーは、ソー村の舞踏会に出かけ、
謎に包まれた青年に恋をするのだが・・・。

結婚を考えていたけど、洋品店で働いてる彼を
偶然目撃してしまい、エミリーは失望する。
貴族主義が捨てられないエミリーが選んだ結婚相手は
70歳すぎの老人。

その後、あることをきっかけに、彼女の選択に
大どんでん返し起こり、「とほほ感」がものすごく残る
結末を迎えます。
彼女のことを気の毒に思う反面、なんだか愉快!

 

結婚はだれのため?

 

そして、次の「夫婦財産契約」。
これは結構長い話ではあったけど、いやいや、生々しいやり取りに
ついつい引き込まれてしまう。
「一体この結婚は誰のためにあるのか?」と疑問すら出てくる。

それもこれも、結婚相手というより、妻側の母親の
すさまじいパワーや、執着心の強さに圧倒されっぱなし。
ふたりが好き合っているんだから、自由にしておやり・・・と
言いたくなるのだが、この母親あっての面白い展開に
なっていることも確かだ。

3編の中でこの話が一番読み応えがあったなぁ。
とにかくごちゃごちゃしちゃって、公証人だの、契約書だの、
結婚するのに物々しい雰囲気満載なんだけど、当時のフランスは
結婚するにあたり財産の管理はきっちりしたものでなくては
ならなかったのでしょう。もうそれはビジネスに近い感覚です。

テーマが面白かったので、読み始めると一気でしたが、
びっしり字が詰まっているので、それだけで消耗するのも
確かです。(笑)