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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

マンガと肉と僕 朝香式

マンガと肉と僕 朝香式著のレビューです。

 

マンガ肉と僕

マンガ肉と僕

 

 

マンガ肉買ってこい!」って言う女

 

タイトル、装丁、まったく自分の趣味ではないのだけど、
評判が良かったので、読んでみましたがこれ大正解!

ぜーったいこんな人とは付き合わない、というタイプと、
こんな人が彼氏(彼女)なら理想的!
そんな2タイプの女性に出合った気弱でさえない男子の話
なのだが、その2つのタイプの差がめちゃくちゃ激しい。

この小説の圧倒的な面白さは「熊堀」という女子大生。
肉やスナック菓子をガンガン食べまくり、風呂にも入らず
周囲に臭いを漂わせている。

ひょんなことからこの気弱な青年は彼女のターゲットとして
近寄られ、そして彼女は彼の家に住みついてしまう。

おまけに青年をパシリとして扱い「マンガ肉買ってこい」など
いつも命令口調。
この女子の描写がいちいち面白く、グイグイ話に引き込まれてしまう。
なんたって食べている物「マンガ肉」だし!
(骨付き肉のごっついやつね)

一方、この青年は熊堀と正反対の女子に出合い、
お付き合いを始める。可憐なタイプの彼女と熊堀。
この対照的な女性のタイプに翻弄される、青年が滑稽で面白い。

 

どんどんひっくり返る展開に釘付け!

 

で、で、この小説。
どんどん反転しちゃいます。

10年後に彼が見た熊堀は全く別の姿で登場する。
デブで臭くて図々しかった彼女が!!!
そしてあんなに可憐だったあの彼女、実は・・・!!

この話まではいかなくても、あのさえなかった人が、
10年後に想像もつかないほど素敵になっていた
なんてことありがちですよね。

その反対も。
あんなに格好良かったのに・・・。
思い出のままにしておけばよかった・・・。
たいていはこっちのパターンですがね。

この小説、会話も面白いので、いくら読んでも疲れない。
コミックを読んでいる感覚です。
また、脇役に「肉」が食べられないアルパカ似の男、
なんて言う人物も登場し、細かい設定もかなり面白い。

さぁ、あの強烈な熊堀がどう変化したのか?
またなぜあんなに太っていたのか?
知れば知るほどなかなか奥深い内容だった。

「正解のない関係性の物語」と言われているが、
まさにまさに!滑稽だけどなんか良い!
共感とか感動とかはあんまないのだけどね。

朝香式さん、次作もチェックしたいと思います。