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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

神さま、お願い:花房観音

 神さま、お願い:花房観音著のレビューです。

神さま、お願い

神さま、お願い

 

 

神社でなにを祈りますか?

 

安産祈願
   学業成就
      商売繁盛
         不老長寿
           縁結び祈願
              家内安全

 

最近では「健康」ぐらいしか祈っていないなぁ~と、
自分の祈る内容にも年齢がにじみ出てきているとギョッとする。

短編6本。冒頭書いた祈りがタイトルになっている。
ただし、祈願というより、必死すぎて「呪い」と化している
女性たちの悲痛な祈りが描かれている。

彼女たちが訪れるのは京都・下鴨神社近くの暗い神社。
ひっそりと佇むこの神社は、観光地の神社とは対照的。
ぬめるような黒い屋根を持つ小さな社。

社に血を滴らせると願いが敵うということから、
女たちは自分の身体の一部を傷つけ祈りを捧げ続ける。

好きな人を奪われた者、子供のお受験でライバルに負けた主婦、
憧れの上司の実情を知った女性、父親の介護する女性の黒い本音、
憧れの男性と両想いになれた大学生、家族が好きすぎた主婦の行方。

…等々、さまざまな女性の生活ケースから勃発する問題。
精神的にギリギリなところに来た彼女たちは、この神社に
やってくるのだ。

 

成就したか、しないか?本人だけが知るところ

 

やがて、彼女たちの祈りは成果を見せ始める。
・・・・が、それが必ずしも傍から見ると成就したとは
言えないものもあるというのがなんとも、むずがゆいところ。

観音さんの小説は官能だけじゃなく、
こういう黒い感じの小説も面白い。

「神様、お願い」

わたしが5円玉のお賽銭で大丈夫かな~?と、
お願いするレベルとはまったく異なる祈りの世界。
ゾクゾク来ます。