ひみつのお茶会: 坂崎千春著のレビューです。
珍しい!大人とぬいぐるみのお話
もうなんだか、このタイトルからして読まずにはいられない…個人的にこういうのに弱いのです。
登場人物は、
・ウサポン…お茶の美味しい入れ方を研究している
おだやかで真面目な人柄。
・ミーニャ …お菓子作りの腕はプロ級 ちょっと怒りっぽいけど、
明るくさっぱりした女の子。
・ハムリン…となりのうちで飼われているハムスター
・チョピ…ベランダに遊びに来るスズメ
・パイロットさん…空のツアーのベテランパイロット
そして、モモちゃん。ウサポンとミーニャの持ち主。
お茶、お菓子、お酒の3つが人生に欠かせない大切なもの。
通常、お人形さんやぬいぐるみの持ち主は子供という設定が多い中、この話は珍しく、仕事をしている女性とぬいぐるみ。大人の持っているぬいぐるみの話なんですね。
モモちゃんの日常生活が本当に女子の日常と言った感じで、あれれ?コレ私っぽい。と何度か思ったりしながら楽しい時間が過ごせました。
遊んでいるぬいぐるみたちはとってもキュート!
ウサポンとミーニャはモモちゃんが8歳の時にやって来た子たち。
この二人、モモちゃんが仕事に出ると活動を開始します。
その行動がどれも無邪気すぎて、可笑しくてねぇ。モモちゃんのうちにあるものは途端に彼女たちの遊び場に。でもそれだけではなく、モモちゃんが忘れていることなんかのお手伝いも 健気にしています。
だから、モモちゃんはたまにお皿が洗ってあったり、食べ物が減っていることを不思議だと友達に話しています。
そしてなんといっても、この二人が開くひみつのお茶会。
お客さんもやって来て、本当に楽しそう。なごみます!!
さぁ、モモちゃんと出会って15周年のお祝いをするお茶会が始まります。
モモちゃん、きっとびっくりするだろうなぁ…
とにかく、このぬいぐるみ達が、部屋のなかのものを使って行動する様子が大変可愛いイラストで描かれていて、和みっぱなしでした。
そう言えば、図書館のお泊まり会ってありますよね。
あれの家庭版って感じです。とても夢のあるお話でした。
巻末にウサポンとミーチャのお茶会ノートがあります。
簡単な紅茶のレシピやケーキの紹介。凝ってますねぇ。