うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

祝山:加門七海

 祝山:加門七海著のレビューです。

 

祝山 (光文社文庫)

祝山 (光文社文庫)

 

 やってはけない、肝試し

 

一番怖いと感じたのは、この話、著者の実体験を
下敷きにしたということを、あとになって知った時だった。

なにも知らなかったとは言え、読みながらこの話は
実話なのだろうか?という疑問は常にあったような気がする。

それもこれも主人公がホラー作家ときている。
加門さんだよね?この人・・・って何度思ったことか。


さて、話はこの作家のもとに旧友からちょっと
気味の悪いメールが届くところからはじまる。

それは、ある廃墟で「肝試し」をしてから、
奇妙な出来事が続いているのだという。

小説のネタになりそう・・と彼女はその肝試しに参加した
メンバーに会うことになる。
結局、彼女はその話を聞き、巻き込まれることに
なるのだが・・・。

全体的な流れがちょっと単調で、原因がどこにあるのか定まらず
ズルズル引きずられてゆく感じ。

入ってはいけないエリアにずけずけと入ってはいけないことは
明らかなんだけれども、そうしたことによって事故死が起きたり、
作家本人も原因不明で病院に運ばれたりと、これを怪奇現象扱いに
してもいいものなのか、若干疑問であるが、そうでないとホラーは
成立しませんものね。

 

やはり過去の歴史に通じたものがあるのか?

 

個人的には「位牌山」にまつわる話と、その土地の過去の歴史を
もっとグイグイ掘り下げて欲しかった。
作中に出て来た、瓜生卓造氏の「檜原村紀聞」にそのあたりの
鍵がありそうなので、機会があったら読んでみたいと興味が
そっちへ広がってしまう。

ということで、廃墟などブームになっていますが、
このような場所で面白半分に「肝試し」なんてしちゃいけない
ってことですかね。