あめあめふれふれもっとふれ:シャーリーモーガン著のレビューです。
窓から雨を眺めながら…
歌っちゃいますよね、「雨の慕情」。
しかも振り付きで(笑)
装丁画に惹きつけられ借りて来た絵本。
タイトル通り、雨のお話。
口を開けてどれだけ雨が飲めるかとか、傘を回してみたり、
柔らかくなった土をぐにゅぐにゅ傘でほじってみたり、
水たまりにズブスブ入ってみたり…この本を読んでいると
雨と戯れた懐かしい時を思い出す。
3日間も降り続いた雨は、子供にとって退屈な日々。
姉弟は家の窓から顔を出し、降り続ける雨を眺めている。
女の子は
あおいレインコ―トとあかいつやつやのながぐつを
履いて外に出たいと願い、
男の子は
きいろいレインコートを着て、消防士みたいに
大きくてかっこいいながぐつを履いて外に出たいと願う。
しかし、お母さんは「風邪をひくからダメ」ということを
ふたりは知っているのでひたすら窓から雨の風景を見続けるのです。
雨と言ったって、外では動物や鳥たち、そして人だって、
活動的に動いている。
ふたりは外の様子を見ながら様々な想像を重ね、
ひたすら雨を眺め続けます。みんな楽しそうなのに・・・。
そんなふたりについにおかあさんが!?
わたしも雨の日は外を眺めるのが好きだった。
正確には、窓に張り付いて落ちる水滴を見るのが好きという
奇妙な子供だったので、窓と雨は密接なものを感じます。
春のあめを、あんなにも たのしげに 見つめていた
ステファニーとクリストファーへ
絵本冒頭部にさりげなく置かれていた言葉。
どんな大人にもこんな日の姿があっただろう。
そしてその小さな背中を見守る温かい目もきっと。