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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【書評・レビュー】東京23話:山内マリコ

 

 

 東京23話:山内マリコ著のレビューです。

東京23話

東京23話

 

 

感想:各区の自分語りという面白い設定なんだけど・・・

 

ん~~~~~微妙(笑)

もし町が人のように語りはじめたら・・・っていう形で、各区の紹介をしてゆくという内容なのだがなんとも中途半端。街の思い出とか歴史とかゆかりのある人のこととかサクッと紹介されているのだけど、うーん、うーん。


ポツリポツリと読んでいて面白い部分があることはあるんだけど・・・。
単なる紹介っていうものもあったりで。

 

小説として捉えるにはあまりにもって感じだし、そうかと言ってこれをガイドブック的に出かけるときに持っていくか?と考えると、個人的にはNO!である。そこが中途半端な所以なのである。

 

東京のことを知らなければひょっとしたら面白いのかも?とも思ったのだけど、そういう本ならもっと親切なのがいっぱいあるわけだしなぁ。

 

何区になにがあるか大雑把に知りたい人向け?どうなんだろう。

特に目新しい内容でもなく、私にはちょっと退屈であった。

 

 

 

 

本書、「東京新聞ほっとWeb」をまとめたものだそうです。
枚数制限があったそうなので、いたしかたないのかな。

 

あえて挙げるとしたら23区ではないけれど、武蔵野市の話。
高校のころから吉祥寺でお茶と言えば、ジャズの流れる「FUNKY」であった。ちょっと翳りのある店内で、丈夫なグラスに入ったアイスミルクティと「レモンドロップ」の大きめなケーキを食べながら何時間も友達と話した日々。

 

その後も数々の飲食店でお世話になったオーナー・野口伊織氏の話が載っていました。チェーン店とは一味違う店舗展開は、就職後も職場の仲間たちともっぱら話題になり、お店へもあちこち足を運んだものでした。今みたいに人気の街になる前の吉祥寺の飲食店の流れが垣間見られます。

 

山内さん、これは新しい試みだったのかもしれないけれど、普通に小説の方が面白いです。やはり人間を扱ったものの方がずーーっと面白いのではないかと思いました。
これらの街をベースに、またくすぶっている若者たちの小説を是非!

 

東京23話 文庫版