うずまきぐ~るぐる

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オルゴールくるくるちゃん:こみねゆら

 オルゴールくるくるちゃん:こみねゆら著のレビューです。

オルゴールのくるくるちゃん (講談社の創作絵本)
 

 

みぎへくるり、ひだりへくるり

 

こみねゆらさんの新作。

とにかくこみねさんの描く絵が本当に素敵で、
いつも物語そっちのけでまずは絵の細部まで見入ってしまうのです。

建物、家具、雑貨、着ている洋服、すべての物が
うっとりするくらいとても丁寧にセンス良く描かれている。

絵の鑑賞が済んだところで、この不良読者はようやく落ち着いて
物語の世界へ入ってゆくのです。

みぎへくるり、ひだりへくるり
おんがくにあわせてまわるにんぎょうたち。

このにんぎょうの中に一人だけ踊りの調子が合わない子がいます。
それがくるくるちゃんなのです。

他のにんぎょうは陶器製。
くるくるちゃんはセルロイド
だから他の子より軽く、練習してもうまく踊れないのです。

ある日、館長さんが丁度いいのが見つかったと、
セルロイドのくるくるちゃんと入れ替えてしまったのです。

他の場所に追いやられたくるくるちゃん。
やがて、ほんの少し開いた窓から外の世界へ
落ちてしまうのです。

なんとも不憫で切ないシーンに思わず目頭が熱くなる。
この先、自分で歩けないくるくるちゃんはどうなってしまうのか?

 

不安いっぱいになりながら、くるくるちゃんを追う

 

あちこちに移動するたびに、小さいくるくるちゃんが
どこにいるのか目で追う。
小さい。ほんとうに小さい存在のくるくるちゃん。
いろんなところに紛れちゃうと見えないくらいなんだから。

季節も刻々と変わりゆき・・・そして粉雪が舞ってきた。
大丈夫かな、大丈夫かな・・・。

さてさて・・・
必死なくるくるちゃんに、やがて運命のときがやってくる。
辿りついた先には、なにが待っているのかな。

そして私はまた最初のページに戻って、もう一回、
目をくるくるさせながら、素敵な絵を眺めるのである。

 

 

 

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