読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

日のあたる白い壁:江國香織

本の紹介(女性作家あ行)

 日のあたる白い壁:江國香織著のレビューです。

日のあたる白い壁 (集英社文庫)

日のあたる白い壁 (集英社文庫)

 

 

◆「江國美術館」へ

 

美術館にいくのが好きです。(中略)いろんな国のいろんな街で、美術館へいきました。そこで出会った絵について書くことは、でも勿論私について書くことでした。(まえがきより)

 

本書は江國さんが「出会った」絵について紹介されているもので、
古今東西27人の画家の作品が選ばれ掲載されています。

 

原田マハさんのアート小説を読んだおかげで、
こういった絵画を扱った本にも興味がもてるように
なったわけですが、やはり本書もあっと言う間に
引き込まれてしまいました。

 

本を読んだ感想はこうして毎度書いているので、自分の中では
表現しやすいのですが、じゃー絵の感想は?となると途端に
口が重くなる。

 

「色が良い」とか、「この風景が好き」とか、「雰囲気が好み」とか…簡単な感想しか言えないのも、おそらくそれほど
知識もないし、ミーハー感覚での鑑賞経験しかないからだ
と思っていた。

 

本書を読むとさすがに物書きが言う感想は違うなぁーと感じる。
圧倒的なしっくりと来る言葉を用い、いとも簡単に表現されている。

なるほど…こういう風な視点で絵を観て、こういう風な
言葉を使って表現するのか…と。


でも、よくよく読んでいくと、根底に感じるものは
とてもシンプルで、きっと万人がもつ感想と
そう変わりがないこと気づく。

 

例えば「懐かしい絵」とか「孤独を感じさせる絵」など江國さんも
まずそんな感想を持たれている。

そこからどうエッセイに発展させていき、読者を夢中にさせ、
その画家に興味を持たせてしまうのかは、やはり長年絵画に
触れていた人にしかない知識であったり、磨かれた「目」であったり
するんですね。そこに強力な文章力が加わる…という形で、
ひとつの感想にまとまって行く。

 

そしてなによりも「自由」な感じが心地良い。
めくるめく言葉の数々と美しい絵に心を奪われながら、
「はぁ~」と、うっとりしたため息をつかせるのです。

 

今回掲載されている絵画は、どれも本当に素敵なものばかり。

ホッパーの「海辺の部屋」、ゴッホの「夜のカフェテラス」、
バルテュスの「窓辺の少女」私自身もとても気に入りました。

 

何度でも観たい絵…が私の中でまた増え、
そして、この本はやはり借りる本じゃなく手許に
置いておきたい離れがたい本。

 

「宝物のような一冊」と装丁後ろ書きにもありましたが、
まさにまさに!
ちゃんと買って枕元に置いておこうと思います。

江國さん解説(ガイド)の美術館があればいいのになぁ…。

 

 

uzumaki-guruguru.hatenablog.com

uzumaki-guruguru.hatenablog.com