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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】イスタンブルで猫さがし:新藤悦子

 

 

 イスタンブルで猫さがし:新藤悦子著のレビューです。

 

ちょっとミステリアスなワン猫とは?

 

新藤悦子さんのトルコを舞台にした小説はこれで2冊目。
今回も楽しかったなぁ~。

 

タイトル通り猫を探す話なのですが、ちょっとした観光と美味しいトルコ料理が随所に登場するので、頭の中がトルコ一色になってゆき、いつしか登場人物たちと一緒にイスタンブルの街に自分も居るような錯覚が。

 

行ってみたい、食べてみたい、会ってみたい。
お話から盛り上がる好奇心!いいもんですね。

 

 

 

さて、内容は父親の転勤に着いて来た愛。
日本の学校での人間関係に疲れていた愛は逃げるようにここイスタンブルにやって来た。

 

外国の生活が長い未来と、トルコ人の父と日本人の母の間に生まれ、イスタンブル育った勇人と出会う。

 

物語は勇人が可愛がっていたワン猫が行方不明になり、3人で情報収集をして、イスタンブルの町を探し回るという話。猫を探すことによって3人は友情を深めてゆく。

 

学校の図書館本に挟まったメモからはじまる3人の少年少女たちの話は、育った環境の違いや各々の悩みを交え、少しずつ「成長」と言う扉を開いてゆく感じで心地よい。

 

そしてそして、何と言ってもこの物語を光らせるのは神秘的なワン猫の存在。

 

私はてっきり物語の中だけの猫だと思っていたのですが、試しに検索したら、ひやー本当に居るんですね、ワン猫って。左右、緑と青の目、泳ぐのが好きなワン町にいるというワン猫。この猫、トルコでしか見られないんですって。

 

愛もこの猫を見たいという口実でやって来るのですが、いやぁ~本当に珍しい。私も一度は見てみたい!

 

さて、ワン猫は何処へ・・・。
ラストシーンに彼らが見たものは、それはそれは神々しくてなんだか格好いいぞ!

 

というわけで、ワン猫というちょっと変わった猫の存在を知り、本を閉じた後まで興奮状態でした。そうそう、忘れてはならぬ脇役の愛のお父さんもなかなか良かったですよ!