ぶたぶたの甘いもの:矢崎存美著のレビューです。
ぶたぶたさんと甘い匂いに誘われて~♪
しばらく会っていないうちに、ぶたぶたさん、
変わってしまっているかも?なんて不安もあったけど、
あの愛くるしいぶたぶたさんの登場に懐かしさを感じ、
一気に華やいだ気分に包まれる。
シリーズを1冊1冊読むごとに、まるで付き合い始めの
恋人の新たな一面を発見するような楽しさがあり、
あっという間にぶたぶたさんの虜になってしまうという。
いつまでもぶたぶたさんの鮮度は高い!
タイトル通り今回のぶたぶたさんは和菓子屋さんとして
活躍します。「和菓子処・しみず」は町の小さな稲荷神社の
参道脇にあるお店。
絶品和菓子として定評があり、和菓子だけでなく、
焼きそばやおでんなども提供しています。
もちろんこれらはぶたぶたさんの手作りなんです。
ひづめな手で繊細な和菓子をどうやって作っているのか
気になるところですが。
さて、今回は神社の行事関係にも参入している
ぶたぶたさんの元へ様々なお客様がやって来ます。
町内会の夏祭りを手伝う青年、夫を亡くした女性、
大晦日の晩に浮かない顔をしている男性等々・・・・
ひとりひとりに焦点を当てることにより悩みが
クローズアップされる。
心が弱った人を察知するのか?ぶたぶたさんは彼らの前に
スルッと現れる。最初はこのぬいぐるみに不審感を
抱いていた人たちも、ぶたぶたさんと話しているうちに
気持ちが軽くなり、元気を取り戻す。
まさにぶたぶたマジック!
なにはともあれ心温まるストーリーであることは
お約束しますので、是非、本書にてぬくぬくしてみてください。
ということで、【ぶたぶたダイジェスト】を!ブヒブヒ~♪
心に残ったぶたぶたさんのひとコマをお届けします。
・うちわを片手にくくりつけられて、
(子供)神輿の上でぐわんぐわん揺れている。
・ぴょこぴょこと二礼してから、両手をぱふぱふ二拍した。
・「大丈夫ですよ。免許は取って以来、無事故無違反ですから。」
・「あ、お父さん、ごめーん、振り回しちゃった」
・「本日お点前させていただく山崎ぶたぶたです」
ぶたぶたさん、一体なにしてるん!?って感じですよね。
とにかく動作のひとつひとつが、いちいち可愛いのです。
いや、立派な中年のおっさんなんですけどね。
◆現代人が身近に居て欲しい人物像
お茶目で多才で、そして何より人の気持ちに
すっと寄り添う優しさがあって。
人びとに愛される要素を兼ね備えているぶたぶたさん。
現代人が身近に居て欲しいと思う人物像そのもの
かもしれませんね。
私はこのシリーズ、年に1度くらいのペースでしか
読んでいませんが、毎回、ぶたぶたさんの懐の深さに
魅了されています。
今回の個人的な山場は娘さんの登場でした。
あまりにも自然なかたちで登場したため最初は気づかず、
2度読みした瞬間、
「わっわっわっ!!むーすーめーキターー」と(笑)
ご家族はやはり人間・・・!?
いや、もう細かいことは考えないことにします(笑)
らぶりぃーな、ぶたぶたさんが居るだけでみんな幸せですから!