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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

お菓子手帖 :長野まゆみ

本の紹介(エッセイ)

 お菓子手帖 :長野まゆみ著のレビューです。

お菓子手帖

お菓子手帖

 

 

◆お菓子で振り返る自分史

 

 

とにかく、出て来る、出て来る。

ありとあらゆる懐かしいお菓子とその頃の懐かしい出来事が。

人の記憶力ってこんなにも頼もしいものだったのか?と

思うほど長野さんの記憶力にまず驚かされます。

 

もう頭の記憶装置をキュルキュルと何度も

巻き戻された感じです。

 

思い出して幸せを感じたのは…

森永のハイクラウンチョコレート。
煙草の箱のように、上がパカッと開くタイプの

ちょっと大人風なパッケージ。


この箱を開ける時はいつも新鮮で、ちょっと厳かなムードに

酔いしれていた自分がいました。

なんだろうね…あの特別なチョコレートって意識は。

 

そして、封入されていたミニチュアカード。

覚えている方も多いと思います。
イギリスのシシリー・メアリー・バーカー(※下記参照)の

描く妖精のカード。

このカード、私も集めてましたけど、ああいうものは

どのタイミングで自分の手元から消えて行ったのだろうか…。 

 

 

◆三つ子の魂百まで。いい記憶も、悪い記憶も

 

 

良い思い出ばかりでなく、不良品のクレームということで、

返品したことが書かれている。

その会社はなんの対応もされなかったという今ではちょっと

考えられない感じだが、そのことで大人社会の本音と建前を

実感する…なんて話はとてもリアルです。


その後、長野さんは、この会社のお菓子を一切口に

しないそうだ。三つ子の魂百までじゃないけど、

子供時代のこうした不服は大人になっても根に持ち、

覚えていることが結構あると思うのです。

 

子供とは言え立派なお客様。

逆に子供時代にいい印象を持つと大人になってもいい印象は

なかなか崩れないですものね。

 

ちなみに私が初クレームを出したのは小学生の時で出版社。
きっちり対応してくださったので、その後もその出版社の本は

ちゃんと買っています。

 

本書はお菓子の年譜と自分の歩みを絡めるあたりが面白いです。
1959年から1988年までの様子が楽しめます。
話が方々に広がっていくので、結構集中力が要りましたが…。

 

もし自伝を何かの歩みと絡めて書かなければならない…

なんて宿題が出たら、その頃の、テレビ番組?漫画?

ファッション?おもちゃ?流行語?なんて、色々考えてみたけど、

「お菓子」が一番楽しそうだとやはり思うのでした。

 

 

uzumaki-guruguru.hatenablog.com