うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

マイナス50℃の世界 :米原万里

マイナス50℃の世界 :米原万里著のレビューです。

マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)
 

 

 ◆バナナで釘を打つシーンが思わず浮かぶ、マイナス50℃の世界

 

 

「寒い、寒い」と背中を丸めて布団から出るのが

日課になっていますが、全国の天気予報の気温を見ると

もっともっと寒い地域があるわけで、「あまったれたことは

言ってられませぬ」と自分を奮い立たせております。

 

そんな私にさらに鞭を打つかのごとく「寒い本」を

敢えてセレクトしました。

 

いやぁー面白かったです。
マイナス50℃が具体的に想像がつかないという私にとって

初めて覗く世界に新発見がたくさんあり楽しかったなぁ。

 

本書はTBSが企画した「シベリア大紀行」という番組の取材で

シベリアのヤクーツクへ米原さんは取材スタッフの一人として

参加し、その時の内容を綴ったもの。

 

取材前に魚用の冷凍庫でカメラや防寒具のテストをしてから

出発したという取材班。そんなスタッフたちが見た世界とは…。

 

寒い→氷→滑る 
米原さんも言っていますが、これは暖かい国に住む人間の

常識であって「寒いと氷は滑らない」というのである。

だから、車にタイヤチェーンやスタッドレスは不要。

スキーやスケートは、春先の暖かくなったときの遊び…って

どんだけ寒いんだ!!!

 

魚を釣ればあっと言う間に冷凍。

凍傷の恐ろしさ、三重窓が当たり前の住宅、そして毛皮の重要性、等々…「へぇーへぇー」の連続であった。

 

こういう厳しい環境の中で暮らすことは、さぞ不便で大変だろう

と思うのですが、「モスクワやレニングラードのマイナス30℃より

ヤクーツクのマイナス55℃の方がしのぎやすい」と言うではないか!

 

なんでも湿気が多く風が吹くから寒さが骨身にしみるとか…。

うわうわっ…もう寒さに対する感覚のレベルが違いすぎます。
でも本当に人間の順応性ってスゴイもんですね。

 

取材には椎名誠さんも同行していて、本書の解説を

書かれています。こちらもトイレに関する興味深い内容で、

本も書かれているそうです。
追々そちらのレポートも読んでみようと思います。

 

ということで、どの章も驚きの連続と想像寒さで

プルプルしちゃいます。
写真もたくさん掲載。装丁の写真を眺めるだけでも

寒さが伝わってきますよ。

 

どちらかといえば、夏に読めば良かったかも…と

思ったのですが、朝起きる時に「あの寒さに比べたら…」と

行ったこともないくせに思い出してはシャキとするので、

なかなか起きられない方にはお勧め(笑)


いや、そうでない方も一度是非、本の中だけでも寒い国の

住人体験をしてみませんか?