わが性と生 :瀬戸内寂聴著のレビューです。
☞読書ポイント
明るいスケベ本。スケベな話だけど下品じゃない。明るく笑いながら一気に!寂聴さんのチャーミングな魅力が感じられます。この本から瀬戸内作品を始めるのも良いかもです。
コロコロ笑える明るいスケベな本。瀬戸内さんの魅力満載です
いやー面白かったですよ。
「昭和のスケベ手引き本」って感じです。
出家前の瀬戸内さんと、出家後の瀬戸内さんが、往復書簡という形式で話を進めて行きます。
2人の間で行う往復書簡の本はいくつか読みましたが、同じ人物が、昔と今の自分とのやり取りをするなんて、面白いアイデアですよね。
色々なスケベな話が出てきますが、決して下品じゃない。
どれもこれも、むしろ知識として持っていると楽しいといった内容ばかりです。
また、年老いてからの性など、普段あまり触れられないようなことまで、カラリとした文体で書かれています。
何故か、この本を読みながら、伊豆の「秘宝館」を思い出していましたがなんだろう?卑猥な展示物を見ながら歩いた館内と同じような感覚が再び?行ったことがある方には分かるかな…この気分。卑猥なんだけど、どこか滑稽。思わず笑ってしまう感じなのです。
そんなことはさておき、引き出しの多い人って、こういう方のことですね。そして、本当にチャーミングな方で、書きながらコロコロ笑っているご本人の様子が伝わって来る感じがしました。
いつまでもお元気で、そして面白い話をたくさん私たちに語り続けて欲しいと思える人生の先輩の一人です。