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小松とうさちゃん:絲山秋子

 小松とうさちゃん:絲山秋子著のレビューです。

小松とうさちゃん

小松とうさちゃん

 

 

 

 ◆どこか学生時代を引きずっているような大人たち

 

 

タイトルだけでは分からないですねぇ~

うさちゃんって言うから、てっきり小松さんと

うさちゃんっていう可愛らしい女性の話かな~

なんて思っていたら、どちらもおっさんで(笑)

 

小松さんは独身の大学非常勤講師で52歳。

うさちゃんこと宇佐美さんはサラリーマンで

ネトゲに夢中、なかなかその止め時が掴めずにいる。

 

そんな二人は居酒屋「たられば」の呑み友。

ある日、小松は新潟へ行く新幹線で同じ年の

みどりという女性に出会い、恋に落ちるのだが、

恋愛ベタな彼はどうしていいのか分らない。

 

どうやってデートに誘えば良いかなど、

うさちゃんに相談しアドバイスを受ける。

 

一方みどりは「見舞い屋」というちょっと怪しい

仕事をしている。なかなか約束をしても音沙汰がない

小松にイライラしながらも気になっている。

また自分の仕事を彼に打ち明けてもいいものかと悩む。

 

小松の日常、みどりの日常、そして宇佐美の日常を

描きながら、少しずつ進展してゆく。

あくまでものんびり、まったりしたムードが

この小説のテンポだ。

 

なかでも小松さんのキャラがなかなか良い。

女性からしてみれば、もっさりしていて、

なんとももどかしい部分が満載なんだけれども、

最終的に小松さんが見せてくれた姿は不器用ながらも

実直でなんか憎めない人なんだな~と。

 

特別なことはなにもなく、そこらへんの居酒屋に行けば

聞こえてきそうな話ではあるけれども、小松さんと

みどりの恋愛の行方が無性に気になって。

またそれを応援する宇佐美も一役買っている。

 

いい歳した大人たちの話なんだけど、

どこか学生時代の雰囲気があり、

いくつになっても根底は変わらないものだなーと。

 

ほら、身体的な老いは感じても、精神的には20代のころから

変わってない気がする。一体、いくつになったら自分は

年相応と感じられるのだろうか?・・・なんてことを

私もよく思うのですが、この人たちもそんな大人たちなんです。

 

ラストも明るく、さっくり読了でした。

 

 

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