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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

ジャージの二人 :長嶋有

ジャージの二人長嶋有著のレビューです。

ジャージの二人 (集英社文庫)

ジャージの二人 (集英社文庫)

 

 

◆ダラ~~ダラ~~ン。ほのぼの会話にどんどん脱力していく小説

 

 

なんとなく、ダラダラした格好で読めないな~と思うような本と
寝ころんで思い切りリラックスして読める本ってあると思うんですけど、
本書は確実に後者。

 

寝ころんでダラダラ~~~と、しかもジャージの膝が
抜けちゃっているような格好で読んでも誰にも咎められない感じ。
いや、むしろ、ダラ~~とした格好じゃないと

気分が盛り上がらない(笑)

 

だって、本書自体がとにかく脱力脱力の1冊なんだもの。
佐渡の三人」もそうだったように、長嶋さんの描く家族像って
本当に自由。それでいて、妙な一体感がある人々に不思議な魅力を
感じてしまうからホント癖になる。

 

失業中で小説家志望の息子。妻はよその男と恋愛中。
この息子、最初はすごく若いのかと思いきやいい年だったりする。
失業中、妻の不倫…問題はあるけど、さほど悲壮感はない。

 

一方、写真家の父親は三度も結婚。今の結婚も先行きは怪しい。

そんな二人が軽井沢の山荘で過ごす、ただ過ごす、、ただ過ごす、、、
という、とてつもなく平凡なストーリー。

 

携帯の電波が入らない場所で、五右衛門風呂に入ったり、
犬の散歩をしたり…。

メールの「re:」を見て、「ねぇ、リってなに?」
こんなゆるゆる会話とともに淡々と過ごす毎日が描かれています。

 

事件や大きな展開を期待しがちですが、この小説に関しては、
まぁ~こんな感じがずっと続くんだろうな…と緊張感なしで

居られます。

 

大きな出来事と言えば、ジャージな二人が、ジャージな三人に
なることかな。


この親子の居る山荘には息子の嫁が来たり、異母兄妹の妹が

来たりする。
そして、ジャージ゙姿。ここの山荘にはいくらでもジャージが
あるのが面白い。

 

どのメンバーが加わっても、基本的には変わらない淡々とした
距離感がなんとも良い。

 

長期休暇で過ごす毎日なんて案外こんなものだったりするよなぁ~
というのが感想と言えば感想かな。

 

山荘=殺人事件とか、小説だとあれこれ期待しちゃうけど、
この小説に限ってはもうタイトルからして気楽ですものね。

 

のんびりした休日の午後、お昼寝前の1冊としてお薦めしておくかな。
もちろん、ジャージ姿でね。