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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

恋愛詩集:小池昌代

本の紹介(女性作家か行)

恋愛詩集:小池昌代著のレビューです。

 

恋愛詩集 (NHK出版新書 483)

恋愛詩集 (NHK出版新書 483)

 

 

◆「恋愛詩集」ではあるけれど、ある者はお母さんのことを想い、

  ある者は友のことを想い詩を奏でる。

 

 (本が好き!の献本書評です)

 

詩集なるものは滅多に読まないのですが、
今回小池昌代さんの編著ということで興味を持ちました。
書評を書くということに若干不安はありましたが、良い機会をいただき
久しぶりに「詩」の世界へ飛び込んでみました。

 

その名も「恋愛詩集」。
たっぷり恋愛の言葉のシャワーを浴び、プリプリのお肌を

手に入れよう・・・と、恋愛詩集からコラーゲン的効果を期待するという

目論見で読み始めたはいいが・・・。

 

人を詩人にしてしまうほど、誰かのことを想う気持ちは、
なにも恋人たちだけではないということに気づかされる。

 

ある者はお母さんのことを想い、
ある男の子は友のことを想って詩を奏でる。

 

彼、彼女たちの想いの強さがそのまま
文字と文字のあいまから零れ落ちてくる。

 

詩を鑑賞するほど知識はないのだけれども、
たった数行の世界なのに、ものすごく映像的で、圧倒的な力をもって
読む人の心のなかに入ってくるということを強く感じました。
官能的な場面も、人の死も、怖いくらい伝わってくるものがある。

 

天野忠さんの「好日」は
おじいさんとおばあさんが散歩するシーンから始まり、
一つの蒲団の中で死んでいるシーンで終わる。

 

たった25行から受ける衝撃と言ったら・・・。

瞬殺とか刹那とか、とにかく一瞬にしてがらりと

風景が変わってしまう世界にクラクラしてしまう。

 

さて、私の中で旬な作家・室生犀星さんの「夜までは」には、
思わず笑わされてしまった。冒頭のみチラッと紹介。

 

男といふものは
みなさん ぶらんこ・ぶらんこお下げになり、
知らん顔して歩いてゐらつしゃる。
えらいひとも、
えらくないひとも、
やはりお下げになってゐらつしゃる。 (冒頭部のみ引用)

 

毎度いろいろな表情を見せてくれる犀星さん。
詩の世界ではこんなにもお茶目な一面があったのですね。

 

小池さんは「日本語の魔術師」とおっしゃっていますが、
まさにまさに。言葉と戯れることを心底愉しんでいる様子が伺える。

 

普段小説の方で楽しませてくれた作家たちの違った一面が
覗けたということもあり、未熟ながらも詩の世界を堪能しました。

 

 

uzumaki-guruguru.hatenablog.com

 

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