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インド夜想曲:アントニオタブッキ

インド夜想曲:アントニオタブッキ著のレビューです。

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

 

 

◆永遠に見つからないものを探しに…そんな旅なのかもしれない

 

 

あるイタリア人の男性が、インドへ行ったまま行方不明になった
友人を探しに、この地を訪れその跡を追っていくといった話。
ボンベイマドラス、ゴアと私達も彼と一緒に各地を周ります。

 

元来の目的の友人探し…しかし、読み進めて行くと、
「あれ?何しに来たのだっけ?」
「あれ?バスはどこへ向かうんだっけ?」
と、迷走してしまう自分に戸惑い始める。

 

行く先々で出会う不思議な人々がそうさせているのか?
インドのようで、インドを感じない静かな世界が

そうさせているのか?

 

敢えて先を急いだり、答えを早く求めようとすると、
一気にはぐらかされるような…そんな気持ちに

何度もさせられるのである。

 

最終的になにか一つでも明らかになったのか?
求めたところで何になる?
これはこれでいいのだって思えたりもする。

白黒はっきりしないのは好きじゃなかったはずなのに…。

 

やっと捕まえた本なのに、読んだそばから消えていくような
感覚さえ覚えるこの本。

なんだか、夢の中で読んだ本という気もしてくるから不思議だ。

 

…不眠から永遠の眠りについたアントニオ・タブッキさん。
今頃どんな旅をしているのでしょうか?