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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】皇室のボンボニエール――Imperial Silver Bonbonni`eres

 

 

皇室のボンボニエール――Imperial Silver Bonbonni`eresのレビューです。

 

皇室のボンボニエール―Imperial Silver Bonbonni`eres

皇室のボンボニエール―Imperial Silver Bonbonni`eres

  • 発売日: 2009/05/01
  • メディア: 大型本
 

 

誰が見ても「美しい」と思えるボンボニエール鑑賞本

 

 

ボンボニエールをご存じでしょうか?
(ちょっと美味しそうな響き?)

 

天皇や皇室が催されてきた饗宴の際に記念品として
列席者に贈られたという小さな小箱なのですが、形も様々で、
その細工の美しさは目を見張るものばかり。
その歴史は120年あまりだそうです。

 

素材はほとんどが銀製または純銀製ですが、他にも真鍮製、

アルミ製、色絵陶器製、漆塗り木製、竹製、布製などもある。

 

私がこのボンボニエールに目を留めたのはアンティーク雑誌で
なんですが、小さい入れ物なのに、とにかく上品だなぁー、
一体これはなんだろう?と気になって調べているうちに

色々な形があることを知り、この本を借りて来ました。


いやぁー、その種類の多さにはビックリでした。

この数は、そのまま皇室のご慶事が多いということでもあるわけですが、
ボンボニエールは招待客だけに贈られる品。

 

ということで、一般の人は滅多に見ることもなく、アンティーク雑誌に
載っていたのも、そんな稀少価値であるボンボニエールに
コレクター達が興味を持ち、目をつけたのでしょう。

 

だってねぇ…本当美しいものばかり。
鳥籠形のものなんて、ちゃんと小鳥が中にいて、さえずりが聞こえて
きそうだし、皇太子の「着袴の儀」(5歳の時に碁盤から
飛び降りる?儀式)では、「碁盤形」のボンボニエールが用いられている。

 

全体的には植物や、松竹梅などおめでたい文様が多い。
和テイストの小物のようであり、どこか西洋の雰囲気を醸し出している
という誰が見ても美しいを思えるであろう仕上がり感には、他にはない
キリリとした凛々しさを感じます。

 

本書はひたすらボンボニエールの写真を掲載している。
解説は最後にまとめて書かれているのでうるさくなく、
作品を黙々と鑑賞する感じが美術館にいるような感覚です。

 

ボンボニエール…初めてこの言葉を聞いた時、「あ、美味しそうな響き」と
感じたのはあながち間違えではないようで、フランス語で
「お菓子の小箱」という意味。

 

こんな美しい箱から、こぼれおちる金平糖を…
一度でいいから食べてみたい!…じゃなくて、見てみたいものです。