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忘れられたワルツ :絲山秋子

忘れられたワルツ :絲山秋子著のレビューです。

忘れられたワルツ

忘れられたワルツ

 

 

◆読書なのに腹八分目感が…もっと読みたい気持ちが残る短編

 

 

とても楽しみにしていた新刊。
意外に早く図書館から借りられたのは良いのですが、
なんかあっと言う間に読んでしまって、なんだか腹八分目。
もうちょっと…感が漂ってしまう虚しさよ。

 

短編が7つ。どれも面白いのですが、どれも短くて
これが満腹になれなかった原因か?うー長編が読みたい!

 

さて、今回、私がひときわ注目したのが「強震モニタ走馬灯」。

みなさんはこの「強震モニタ」をご存じだろうか?
各地に設置された地震計で観測し、日本列島の今の揺れを可視化し
ライブ中継したものがネット上で公開されているのです。

 

例えば地震が来たら震源地から順番にどんどん揺れが

広がる状態が目で確認できるのです。

 

私も震災後このサイトを友人から教えてもらい、緊急地震速報
鳴るたびに(PC前にいるときは)すぐにこのサイトにアクセスして
揺れの到達がどのくらい先になるか確認しちゃっています。

 

この話を読んでまず、「あー絲山さんもこのサイトにハマったな」と
思いました。なにせ、強震モニタって結構見ていて飽きないんですよ、これが。

 

その何とも言えないマニアっぷりというか、ハマっている感じが
ものすごくよく描けているのがこの話。

 

幼馴染みの女性二人が再会し、友人宅にお泊まりをする。
餃子を一緒に作り、今までのことを話したりしながら夜が更ける。

 

友達が用意してくれた部屋で、現在と過去の自分を走馬灯のように
振り返り、眠れない夜を過ごす私。考えているうちに泣き叫びたくなる。
ステンレスのラックには防災グッズがズラリと並ぶ倉庫みたいな
部屋で…。

 

一方、となりの部屋では「強震モニタ」を監視している友人。

旧友との再会話、そして震災後ということもあって、こんなアイテムを
巧みに使うあたりが、とても今っぽくもあり、「絲山色」を感じます。

孤独で物悲しい、でも自由で…。
淡々としているようで実はものすごく複雑な感情を抱えている、
そんな独身女性の心の置き場所を覗いたような話でした。

 

他の作品もツルンと読めてしまいます。
ただ、短編って、個人的にはよほど印象的でないと忘れちゃうんですよねぇ。
絲山さんには、中・長編をどんどん書いていただきたい。

 

最後に「強震モニタ」↓ 

http://realtime-earthquake-monitor.bosai.go.jp/

 

 

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