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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

太陽の棘:原田マハ

本の紹介(女性作家は行)

太陽の棘:原田マハ著のレビューです。

太陽の棘(とげ)

太陽の棘(とげ)

 

 

◆絵画が繋いだ一生の宝ものがこの一冊に・・・

 

 

マハさんの作品を初めて読んだのは「カフーを待ちわびて」。
沖縄が舞台だった。その後、アートをテーマにした数々の素晴らしい
作品に心を打たれて来た。

 

「太陽の棘」。
新刊だということ以外、なにも情報がないまま読み始めたが、
本を開いた数分後には、スーッと自分が物語に溶け込んでゆく
心地よさが広がった。ああ。マハさんの作品だなぁ~。

 

それもこれも、舞台は沖縄。そしてアート絡み、ジ―ンとくる
ヒューマンドラマ。今まで読んで来たマハさんの核になっている
部分がこの作品にはたくさん詰まっている気がしてならない。

 

しかし、本作はカフーとは違い、戦後まもない沖縄の話で、
米国の支配下にあった当時のシビアな様子も描かれている。

話の中心は、アメリカから軍医として基地に派遣されたエドと、
「ニシムイ美術村」と名付けられた土地に住む画家たちの美術を
通じて紡いだ友情の話だ。

 

─────「互いに、出会うなどとは夢にも思わなかった」

 

アメリカ人と沖縄人、勝者と敗者、持つものと持たざるもの、
支配するものとされるもの。

 

医師のエドたちと、タイラをはじめニシムイで絵を描いて
生活している人々との間には、分け隔てるものがたくさんあった。

 

しかし、共通するものがたったひとつ、それが「美術」だったのだ。

休日に真っ赤なポンティアックに乗り、ニシムイに向かう日々。
描くことに情熱を注ぐニシムイの画家たち。
そして、沖縄というロケーション、子供たちの無邪気な姿。
またエドの故郷でニシムイの人々の絵画を楽しむ両親やフィアンセ。

 

貧しい村であるにもかかわらず、そこはキラキラした
「楽園」のような雰囲気が漂っている。

 

一転して後半の痛ましい事件からラストまでは、本からひとときも
目を離すことは出来なかった。手に汗握るシーンもあった。
ラストはいろいろな思いが駆け巡り・・・

 

沁みいる。沁みいる。沁みいる。

目頭が熱くなるとともに充足感に埋もれる。
そして、あらためて装丁のふたりの肖像画を眺めてみたり、
タイトルの意味を感じてみたり。どこまでも余韻に浸りたくなった。

 

最後に知り、驚いたのが、史実に基づいた話だったということ。
実存したことだと分かると、なお一層私の中でなにか

収まりきれない感情が湧く。


マハさんの作品は読み終えてもなおも感動が尾を引いてゆく。

 

マハさんの美術小説ファンが多い。
これから読まれる方々の作品のイメージを壊さないためにも、
レビューはこの辺にて・・・退散いたします(笑)

 

 

 

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