おんなの日本史修学旅行 :花房観音著のレビューです。
お下品だけどなかなか興味深い話も。
小説家でもあり、現役バスガイドでもある花房観音さん。普段は修学旅行生たちに京都や奈良を中心に案内されているそうだ。
で、日本史が好きで色々勉強していくと、エロくて面白い話を発見するそうですが、それをお客さんに話せない。その部分を本書で思い切り発散?させているかの如く喋りまくっています。書いたものというより、喋りを聴いている感覚の本。
知らなかった日本史に触れられ、「へー」と思うことが多い。
例えば、若いカップルがいちゃつく鴨川の三条河原は昔、処刑場で罪人の首をさらしていた場所だったとか…。血が流れていた川を見ながら愛を語ったり、川床いいねぇーなんて言っている場合ではないことを教えられる。
真面目な話が書かれたと思えば、「花房観音さん、エロすぎるよ!」と思わずしかめっ面になってしまうことも。容赦なく放送禁止用語が飛びかったと思えば、真面目な話に戻っていたりと、どっちがメインなんだ?と心の中でせめぎ合い。
構成は・・・
・京都案内
・奈良案内
・そこかしこ案内
その他にバスガイドの裏話。
私的にすごく楽しかったのは「妄想対談」。「光源氏のセックスを斬る!」で、源典侍・紫の上・六条御息所・女三宮がバッサバッサと光源氏を斬り、悪口?を繰り広げる。これが笑えるというか豪快。案外、本当にこれらの女性達、そう思っていたんじゃない?と思えるほどリアルでした。
他には「戦国武将、お好きなAVを語る」という、とんでもない妄想対談。
こちらは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康。男三人に意外な性癖が!?
…と言う感じで、こんなバスガイドさんに一度は案内されてみたい!
話が面白くて、寝てしまう暇もきっとないだろうなぁ~。