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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

私はフーイー 沖縄怪談短篇集:恒川光太郎

私はフーイー 沖縄怪談短篇集:恒川光太郎著のレビューです。

 

 

 

◆甦っても…甦っても…

 

 

やはり、夏はこんな感じの本が良いですね!
「沖縄怪談短篇集」と明記されている表紙に早くもソワソワ。

 

以前、沖縄出身の同僚に、「沖縄のお墓はこっちのとちょっと違う」
ということを聞き、検索してあれこれ画像を見たのですが、
今回、そのシーンが頭の中にチラついちゃって。

 

あれから、なんとなく沖縄の独自な文化や風習が気になっていました。
なので、最初から怖い話を読むというより、ちょっと知らない世界に
自ら飛び込んで行ったような…そんな感覚で読みはじめました。

 

本書は怪談なのですが、どちらかと言うと、不思議な空間や
神秘的な人々に吸い込まれていくような空気感が全編を
通して漂っています。

 

現世の人なのか、それとも自分の知らない世界の人なのか?
様々な幻想的なシーンに出会うたびに足を止めてしまう。

 

特に印象に残った話は、

沖縄そば」を出すお店で働く女性は、実は娼婦。
ある日、ふらっと訪れた男性客。
女に誘われるまま、関係をもってしまった男。
そこから悲劇が始まるのだが…。  ─────「夜中のパーラー」

 

この話はなんだか目の前で見ているような臨場感がありました。
闇のなかでポツンと営業している店の風景が
いつまでも心に残ったなぁ。

 

思い切り沖縄の島ならではの世界に連れて行かれのは
「弥勒節」や、表題作の「私はフーイー」。


怖いというより、昔から伝わる説明のつかない不思議さが
どこまでも追って来ます。

 

生まれ変わってもなお、前世から逃れられない何か…。
なかなか興味深い世界です。

 

島のムードがひしひしと感じられる神秘的な作品が
読者に余韻を持たせたままにして幕が閉じます。

 

というわけで、不思議世界にどっぷり浸れ、かなりご満悦です。
やっぱり島にまつわる独特な雰囲気をもった話は面白いなぁ。

 

 

 

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