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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】くらべる東西:おかべたかし

 

 

くらべる東西:おかべたかし著のレビューです。

 

くらべる東西

くらべる東西

  • 作者:おかべ たかし
  • 発売日: 2016/06/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

銭湯の湯船は奥?中央?━━━写真で分かる東西の違い

 

関東・関西の違いと言えば、主に食べ物や言葉、人々の行動などが取り上げられている本や番組をよく見かけるが、本書を読んでいると結構なものの違いがあることが解る。

 

はっきり違いのあるものから、見過ごしてしまうものまでこうして写真で比べてみるとその違いが明確になり「ほぅー」と思わず唸ってしまう。

 

骨壺の大きさの違い、法事/法用に使う水引の色、お雛様の男雛と女雛の並べ方の違いなどは大人になってから関西出身の友人から教えてもらい、箸がしばらく止まったほど
話が白熱した覚えがある。

 

まぁ、これらは実際そういう場面を見たり経験しないとなかなか気づけないから知らなくても仕方がないけれどやっぱりこういう違いがある話は面白い。

 

本書で一番新鮮だったのは、表紙にもある銭湯だ。
関東では湯船は奥にあるのが普通だけれども、関西では中央にあることが多いそう。写真で見ると一目瞭然!なるほどなーと解説を読んで頷く。

 

関東は肉体労働者が多かったため、体についた泥や汗を洗い流してから湯船につかるので湯船は奥に。関西は商人が多く、体を温めてから体を洗うので湯船は中央。

 

・・・という説があるらしいが、中央に置くのは配管など複雑になることもあり、最近ではこのタイプも減って来たそうだ。

 

 

 

本書はこのように違いを写真で比較できるようになっている。そして解説、関連のあるお店や場所などの紹介も載っています。

 

どの話もあまり深くは追究していませんが、写真があることによってとても説得力があります。

 

昨今では西東の区別も薄まりどちらのものも各地で使っていたり食べていたりするわけだから、逆にこれって西のものだったんだ?なんて現象もちらほら。線香花火なんかがその典型。

 

うちでは最近、関東のちらし寿司より、バラ寿司の方をよく食べているし、汁気のない関東のぜんざいより、いわゆる「お汁粉」と言われる汁気のある関西のぜんざいの方が個人的には好みだったりする。流通力に感謝です。

 

そうそう、焼いた玉子のタマゴサンドを最近よく見かけるけど、これも西からやって来たようです。これからこちらもメジャーになってゆくのだろうな~。

 

座布団、消防署の紋章、玉子焼き器、だるま等々・・・・どこが違うか本書でじっくり確かめてみてください。

 

まだまだ山ほど違いはありそう!第二弾があれば、ぜひ読んでみたいと思う。

 

最後におでんのちくわぶは西にもっと普及させたい!
(毎度却下される無謀な野望)