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人の樹 :村田喜代子

人の樹 :村田喜代子著のレビューです。

人の樹

人の樹

 

 

◆本を開けば、あちこちから樹木の声が聞こえてくる。

 

 

18の木や植物たちの短編集ということで、
話自体はどれも短くあっという間に読めてしまう・・・
はずだったのですが、なぜだか一度に3編以上は読めなかった。

 

というのも、ものすごくエネルギーが消耗するとでも言おうか。
爆発的な生命力を持つ樹木から出ている「気」は
例え文章であろうとやはり強いものがあるなぁーと感じる。

 

中央シベリア高原を目的もなしにザワザワと二、三百本くらいの
仲間と移動するカラマツ。

 

え?松が歩くの?
・・・・歩くのです。

 

しかし、栄養不足や寒さで行進の途中で亡くなる友もいる。
「おれのことは放っておいて行ってくれ」なんて人間みたいな
台詞を吐いて息絶える。そして生きた友は泣く泣く先へ進むのです。

 

彼らがなぜ歩くのかは本人たちも解せない。
しかし、何処か一つの方向へ心が動いて彷徨い行くのです。

 

この話はのちに登場する
「ザワ、ザワ、ワサ、ワサ」という話に繋がっている。
こちらは人間サイドから見た話になっているのですが、
読者は再びあの行進していた歩く松を想像することになる。

 

その他、
・サバンナの厳しい自然に打ち勝ち、たった一人で10万年前から
 生き続けるアカシア。
・人と結婚するオークの木。
・前世が人間だった木。
・村の爺ちゃんが亡くなったという知らせを聞き、弔いにゆく老木たち。
次々といろいろな木に出合い、彼らの話に耳を傾ける。

 

村田さんという方は、どんな題材でも村田さんカラーが
きっちり現れてくる感じが面白い。

 

とても幻想的な風景であったり、植物がまるで人間のように妖艶に描かれ
ハッとさせられたりと胸のざわつきを残す感じがなんとも言えません。

 

考えてみれば今ある樹木の中には我々よりずっと前から生きていて
いろんなことを見ているんですよね。
だからなのか、彼らの語りは面白い反面、短い話なのにものすごく疲弊した。

 

ほら、たまに木に抱きついてパワーもらっている人いるじゃない?
ひょっとしたら木の方が人間のパワーを吸い取っているかもよ?

 

 

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