12種類の氷 エレン・ブライアンオベッド著のレビューです。アンオベッド
とびっきりの冬の本!
冬っていいな♪
冬って楽しい♪
自然に気持ちが飛びは跳ね、ハミングしちゃうほど、
嬉し楽しい「とびっきりの冬の本」です。
数ページめくっただけで、部屋の中に居るのが
俄然もどかしくなる。だって、自然は冬眠していない。
そのキラキラした瞬間瞬間を見逃しちゃうのはもったいない。
ほら、雪が降り出すと、どのくらい積もったか
数分ごとに気になるじゃない?
まだ地面が見える・・・から、どんどん白くなっていく
風景に心が浮き立つあのそわそわした感じ。
この本もそうなんです。
バケツの中のうすーい氷が、日を追うごとにどんどん
強い氷になってゆく。
初氷、畑の氷、小川の氷、牧場の氷、自然の中で
氷たちはいろいろな姿を現し始めます。
そしてそして、リンクの氷!
自然のリンクってこうやって賑やかに作るのですね。
ブーツで雪を踏みつける様子や、シャベルでパタパタ
叩く音や、ホースから水が出てくる様子までもが、
活き活きした輝きを放ちます。
ひょうきんなお父さんが頑張って仕上げてくれた
かんぺきなリンクは、いろんなお客さんが訪れ、
思い存分この自然の恵みを愉しみます。
その様子を見ていると今度は本の中から
冬っていいな♪
冬って楽しい♪
って唄が聴こえてきそうなんです。
─────100日目・・・太陽が勝った。
そして・・・「おしまいの氷」へと。
春がもうそこまで来ています。
なんて元気の出る本なのだろう。
なんてキラキラした輝きがある本なのだろう。
寒いなんて言っている暇がないほど、
自然は日々変化している。
そんな様子を見逃すまい、この瞬間にしかない
この冬を、読者もきっと愛おしくなるはずです。
冬っていいな♪
冬って楽しい!