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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

痩せれば美人 :高橋秀実

痩せれば美人:高橋秀実著のレビューです。

やせれば美人 (新潮文庫)

やせれば美人 (新潮文庫)

 

 

 

◆奥様が放つ身も蓋もない言葉は、なんだか迫力あるんだなぁ。

 

 

「妻はデブである」

 

…こうまで言い切ってしまう衝撃的な書き出しから、

ただならぬ気配を感じ、迷わず借りた1冊。

 

この奥様、この10年で30キロも増量してしまったそうなのですが、

 

「私はやせれば美人」

というのが口癖になっていたそうだ。

(ぷぷっ。この言葉、私も好きです。すごく夢がある(笑))

 

そして、ここまでデブになったのは(昔は小泉今日子似だった)、
「よく食べる夫につられて私も食べてしまうのだ」ということで、
奥様はあくまでも「夫のせいだ」と言い切っている。

 

さて、この奥様がダイエットを決意したのは、

心臓がバクバクして救急車で運ばれることからはじまります。

 

単なる肥満からくる「過換気」で、検査をしても他に異常は

認められなかったわけだが、これを機に痩せるために

どうしたらよいか模索し、ダイエットの成功者の話を夫婦そろって

聞きに行くなどを試みるのですが…

 

・運動が嫌い。
・汗をかくことが大嫌い。
・基本的には一日中、リビングの大きなテーブルに向い、

 置物のようにじっとしている。
 彼女はこの「定位置」を中心に、仕事で必要な文房具や書類など

 を手の届く範囲に配置。
・3キロ体重が増えれば「体重計がおかしい」とまず疑う。
 (あ、私も増えるとまず体重計の故障を考えます…^^;)

 

という奥様をいかにして痩せさせるか…旦那さんも様々なことに

協力していくが、大きな変化や痩せたことを喜び合うという話には

一切ならない。

 

本書の面白さは、ダイエットの大変さを知ることでも、

ダイエットのノウハウを知ることでもない。

ただただ、ダイエットをする女性の複雑で微妙で不可解な

心理と行動を、夫の目を通して面白く描かれている点なのです。

 

とにかくこの奥様、結構な名言があちこちで言い放っているんですよ。
本当は「言い訳」にすぎないのだけど、堂々とした態度といい、
何故か正論に聞こえて来る説得力がある。
おまけに、旦那さんに対してのSっ気ぶりが、めちゃくちゃ面白い。

 

なので、この旦那さん、奥様には口では勝てないので、ぼそぼそ心の中で
呟くシーンがしばしば登場するのですが、コレがまた面白いのです。

 

全体的にはこの筆者・高橋さんの「愛妻日記」とも言えるくらい、
奥様への愛情が伝わって来る内容。奥様はとても愛されています。

 

なので、病気にさえならなければ、このままでも十分って

感じなんですよねぇ。

 

クスクスと、特に後半は何度も笑いの波が押し寄せてきて、
何度か車内で本を閉じました。危険な本です。

 

ダイエット経験者にとっては、何故か心強い一冊。
(大らかなダイエット生活をしてもいいのだという

勘違いを呼ぶからかな?)

 

「努力には”美”がない」

 

ね。奥様が放つ身も蓋もない言葉は、

やっぱりなんだか迫力あるんだなぁ。