うさぎのくにへ:ジビュレ・フォン・オルファース著のレビューです。
◆着ぐるみ着たむくむくちゃんとぷくぷくちゃん。楽しそうだけれど大丈夫!?
絵本関係はとりわけ「うさぎ」が出てくる話が好きだ。
ぬいぐるみを溺愛しまくっていた幼少期。
その初代がうさぎだったということもあり、
絵本のうさぎとそのうさぎがどうも自分の中で繋がっている・・・
そんな感覚が残っているからか、大人になった今でも
うさぎの絵本を見ると飛びつく。
例外なくこの本もそうなんです。
表紙の絵!ウサギのゾロゾロ感がたまらないじゃないですか!
しかも、どさくさに紛れて・・・
体はウサギだけれども、顔が人間の子がいるーー!
楽しそうだけど、どういうこと???
さっそく探ってみると、やはり人間の子です。
むくむくちゃんと、ぷくぷくちゃんですって。
森番をしているお父さんと森に来たんだけど、
おとうさんがきのこを取りに行っている間に
うさぎのお母さんやってきて、こどものせわをする人が
いないと勘違い!うちに連れていくことにしました。
そこにはたくさんの子うさぎたちが・・・。
そして、お母さんはよなべして、
ふたりにふくをぬってくれたのでした。
着ぐるみのうさちゃんになった子供は
うさぎの子たちと同じ姿になって
森の生活を楽しみます。
楽しいけれど・・・ふたりはこのあとどうなるの??
お家に戻れるの?それともこのままうさぎの子として暮らすの?
34歳で亡くなったオルファースの7枚の絵で綴られる
小さなうさぎ世界。サラッと読んでしまいましたが、
「訳者のあとがき」を読むと、もっと細かい部分に
注意して読もうという気持ちになる。
いたずらっ子、食いしん坊、マイペースな子、
かあさんうさぎから離れない子等々一匹一匹の行動や表情が
とても豊かに描かれ、思わず自分はどの子かな~と
探してみたり・・・(笑)
2度、3度、読むたびに新しい発見がありました!
あとがきと照らし合わせて、何度か読んでみてください。
より一層うさぎたちの世界が近いものに感じられると思うのです。