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ツタよ、ツタ:大島真寿美

 ツタよ、ツタ:大島真寿美著のレビューです。

ツタよ、ツタ

ツタよ、ツタ

 

 

◆題材は良いのだけれども・・・

 

 

女性の一生を描いたものです。

こういった小説を好んで読んでいる者にとっては

んーちょっと内容が薄かったなぁというのが正直な感想。

 

明治時代の沖縄出身という実存された女性のことを

らしいのですが、終始なんだかぼんやりした感じで

グッと胸を突かれるようなシーンに出合わなかったのは

読み手として望むものが大きすぎたのかな?

 

女学校時代に書くことに目覚めたツタ。

卒業して仕事、結婚と普通の女性として生きていたのだが、

年下の男性と恋に落ち、離婚をして新しい生活を始める。

 

子供と生き別れ、知らない土地で一から始めた生活。

まだ学生だった年下の彼との生活は金銭面でも追い込まれてゆく。

 

やがてツタは「書くこと」によって新たな生きがいを見つけるのだが、

書いたものが世間を騒がすものになってしまい・・・

 

ようやく作家としての道が開けそうになったのに、

このことによって「幻の女流作家」になってしまった。

 

その後彼女がどう生きたのかは、後半徐々に明らかになるのだが、

サラッとした文体のせいなのか、それともツタ自身の魅力が

思った以上に伝わってこなかったせいなのか・・・これといった

感動もなく終わってしまった。

 

もっとこの人物に厚みをもたせることもできたのでは

ないかな?なんでこのことを書きたかったのか?

書くことによって彼女の中に起きた変化、家族との関係の変化

等々、もっともっと細かい描写を重ねても良かったのでは?

どこをとってもその過程が雑な感じがした。

と素人ながらに言いたい放題ですが・・・。

 

ひとつだけ意外だったのは、この年下男性と色々ありながらも

添い遂げていたこと。私はてっきり続かないだろうなーと思って

いたのですが。

 

というわけで、内容紹介はすごく好みの作品だと思い

楽しみにしていた分、残念度が高かった。うーん・・・・。