お母さん、その服なんとかしよ! ―毒舌ムスメのファッションチェックのレビューです。
☞読書ポイント
お母さん、その服なんとかしよ! ――毒舌ムスメのファッションチェック
- 作者: あっこたん
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2016/11/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
ちょっとその服、大丈夫?
若者の服はもう無理だわ、だけれども、中高年ファッションには抵抗がある。という時期があったことを思い出す。中途半端な時期のファッションがあって、そこからゆるやかに冒険もせず、無難に落ち着いた感がある今日この頃。
「ファッションで参考にしているものは?」なんて質問がありますが、ファッション誌もほとんど読まないので、参考にしていることと言えば周りにいる5歳くらいまでの年上、年下の方々のファッションかなーと。
そんな自分のファッションを若者の目にはどう映り、どうジャッジされるのであろうか?怖いです、考えただけでも(笑)
そんなことをたまに考えるのですが、「その服、ダメダメですよ」と他人の私に言ってくる勇気のある若人はそうそういません。
では本当のところ私たち世代のファッションを若者たちはどう見ているか?なんてことを知るのにもってこいなのがこの本。
タイトルを見て、「おぉ!これはまさに若者の本音がビシバシ飛んできそう!」と身構えながら借りてみました。特に肉親である娘が母親に向ける目はきっと厳しいであろう。
・・・と思っていたらやっぱり(笑)
「オバサンっぽい」
「変なの~~なに?これ?秋通り越して、枯れちゃってるよ」
「ダダダッーーーサ~イ!!」
「オバサンって襟立てるの好きだよね。バブル臭い(笑)」
うん、まぁ本音だよね。
本書は母親である「あっこたん」がチョイスした服をムスメがダメ出ししてくるという吹き出しを用いた会話形式。そして、あっこたんが反省のコメントを入れる。
ムスメに言われ放題なあっこたん、どれだけオバサンっぽい服を・・・と想像される方もいると思うのですが、彼女のファッションセンス、実はそんな悪くないと思うのですが。それもこれも私が同世代だからかなぁ・・・。清潔感のあるシンプルなアイテムを用いて小綺麗にされているなぁといった印象なのです。
しかし手厳しいムスメは容赦なく牙を剥き、テキパキとアドバイス。確かにビフォアーアフターの様子を見比べてみると、ほんの些細な部分を変えただけでやはり良くなっている。
例えばこんな風にアドバイス。
ムスメ「オバサンって足首キレイじゃん。チャームポイントだから、出したほうがいいよ。」
首、手首、足首はオバサンの三大チャームポイントらしいのです。ストールなんか巻かないで、どんどん出していくべし!スカーフとかもダメですって!
ふん、ムスメさん、分かってないんだよねぇ。中年になるとそこを温めないと、体が冷えて不調になるんだってことを。ファッションよりも冷え防止の方が勝るんですって!まぁ、今に解るよ。(と、心のなかで小さく反撃!)しかし、オバサンの足首がキレイっていうのは初耳だ!
さてさて、あっこたん、散々な言われようでしたが、最近では「お母さんカッコイイ」と言われるようになったとか。まぁ、なんと羨ましいことか。日々磨かれ、それが自信になっていったとか。自信はいろんな意味で人を変えてゆくものですねぇ。
この本のファッションはあくまでもムスメさんの個人的な視点での評価なので、参考になるかどうかはまた別の話ですが、若いお嬢さんはこういう部分に注目して見ているのだなぁ・・ということが判っただけでも読んで良かったかな。
「お父さん、その服なんとかしよ」って続編もあると面白いのに。とは言え、往々にしてお父さんファッションって・・・一筋縄でいかなそうだけどね(笑)
★個人的にはおばあちゃんファッションの方が自由で楽しいと思えた。
早くこっちの領域に達したいなぁ(笑)