読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

痕跡本のすすめ:古沢和宏

痕跡本のすすめ:古沢和宏著のレビューです。

痕跡本のすすめ

痕跡本のすすめ

 

 

 

◆「ビブリア古書堂」ってこんな感じ? こちらは実話です

 

 

以前、香水の匂いがひどくこびりついた本を借り、
最後まで読み切れなかったという苦い経験をしたことがある。

 

本書では、さすがに匂いについてまでは取り上げていませんでしたが、
古本にはなにかしら前の持ち主の形跡があったりするから面白い。

 

著者の古沢さんは、愛知県在住で「古書 五っ葉文庫」店主。
痕跡本の面白さを広く一般に広めているとのこと。
この本はその魅力が存分に込められたものになっていると思います。

 

本に書き込まれたたった数行から、前の持ち主の生活や人生を

読み解くという作業はなかなか奥深いものです。

 

角田光代さんのエッセイにもあったのですが、

私はバックパッカーと旅を同行する本が好きで、

本書にも似たような話が出て来ます。

 

「この本を西へ運んでください」などのメモが添えられている

本があるそうだ。著者もこの言葉から色々なドラマを

想像しているのですが、その話がとてもグッとくる。

また、本を売る時に意識して何かを挟みこむということについても面白い。

 

意図的な書き込みや傷は、次に手にする人の気持ちが良くないので

絶対やってはいけないが挟んでおくだけなら、要らなかったら

抜き取るだけで済む。本が様々な人の手をわたり、色々なお店の前を

通り過ぎ、またどこかの誰かの手に渡る。
まるで瓶に手紙をいれて海に流すようなものと。

 

たった1冊の本がこうして次の旅へ出発するのだと思うと、

本を手放すこともなんだかちょっとワクワクして来る。

 

…と、これはほんの一例。

たくさんの本の痕跡は物語の宝庫で、どこを取っても
飽きずに読み続けられる1冊。

 

そして自身の話に戻るが、最近出会った痕跡本といえば、

母の読んでいた昔の本からパラリと落ちた赤茶色の物体…。

ちょっとした悲鳴をあげてしまった。

 

よく見ると、なんてことない紅葉した葉っぱだったのですが、

何か得体の知れない蝶の羽かなにかに見え、凍りついた。
それからは、古い本開くときはちょっとした緊張が走る(笑)

 

そうそう、123ページ。

人の性格が見抜けると言うちょっとしたテスト遊びがある。
書き込みのくせ字をどう読んだか?これはなかなか面白い。

ビブリアも面白そうだけど、こちらも是非!