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うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

こなもん屋馬子:田中啓文

こなもん屋馬子:田中啓文著のレビューです。

こなもん屋馬子

こなもん屋馬子

 

 

 

◆馬子さん、強烈・す・ぎ・る

 

 


コナモン全般・なんでもアリマッセ・店主ベンピ・馬子屋
コナモン全般・なんでもアリマ温泉・店主クレオパトロン・馬子屋
コナモン全般・なんでもアリマ記念・店主ユニバー・馬子屋
コナモン全般・なんでもアリ升・店主BIRJIN・馬子屋

 

…まだまだ続く。

 

「まごや」ではなく「うまこや」と読みます。
蘇我家馬子と弟子のイルカの二人でやっている

大阪の町にある謎の「こなもん屋」。


お店の看板内容はその時々によって上記のように変わります。
ベンピとかBIRJINなどは誤字で、客に指摘されるまで

気づいていない。


このガサツな主人公から、ただならぬ雰囲気がすでに1話目から

漂っています。

7つの話は訪れた悩み多きお客さんたちのことが中心です。

 

馬子は気に入った客にあだ名をつけるのですが、

そのあだ名がそのまま各話のタイトルになっています。

 

「豚たまのジョー」とか「マルゲリータのジンペイ」等々…

まぁベタなこと…。

 

さて、この店主は一体なにものなんだろうか?

馬子はでっぷりとしていて、大阪のおばちゃんファッションで

身を固め、かなりの怪力。気にくわない客には物を平気で投げつける。

その破天荒ぶりと言ったら強烈・強烈。

 

しかし、馬子の作る「こなんもん」は見た目は悪いが、

一度食べたら病みつきになる。
メリケン粉を出汁で溶いただけ」のお好み焼きが何故か

美味しそうに見えるのが不思議なんですが…。

 

それだけではない。

お客さんの抱えている悩みや問題を「美味しいこなもん」で
いつの間にか解決するという不思議な人。

お相撲さんのお悩みも難なく解決。

 

次第にこの馬子の発言する言葉に重みや深みが

感じられて来て唸りそうになる。

 

本書は同じパターンを繰り返す単純な構成ですが、

たまに店ではなく、屋台営業になったりという変化球があります。

 

さて、何と言っても謎なのは、馬子のお店の所在地だ。
お客はみんな再度この店に訪れようとするけど、見つからない。
近所の人に聞いても、そんなものは始めからないと言われ唖然とする。

 

一体この「馬子屋」ってなんなのだろうか?
あれれ?ひょっとしたら、ミステリー?ファンタジー?

なんて言葉もよぎったが、なんかそんなことはどうでもいいかって

思うほど、馬子の強烈さが際立った。

 

とにかく、ずっと暴走しっぱなしの馬子。
馬子の会話シーンに慣れて来るとなんだかその声が聞こえて

来るような錯覚までも。

ちょっと酒ヤケしたコテコテの大阪弁、低めの声(想像です)で、
馬子の会話部分は読んでいました。

 

馬子に巻き込まれながらもスカッとするストーリーです。

お好み焼き、たこ焼き、うどん、ピザ、豚まん……
嗚呼、魅力的なものばかり。こちらも気になり、

数日中に私の胃袋に収まること間違えなし。


※やはり馬子の実態が気になってしまい、

関連本の「UMAハンター馬子」を読めば分かるのだろうか?と、

合わせて読んでみましたが、伝統芸能「おんびき祭文」の
語り部とか…。不老不死かもしれない?など、

ますます訳が分からなくなりました。キィー!!