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贅沢貧乏のマリア:群ようこ

 贅沢貧乏のマリア:群ようこ著のレビューです。

贅沢貧乏のマリア (角川文庫)

贅沢貧乏のマリア (角川文庫)

 

 

森茉莉群ようこ

 

 

群さんの「れんげ荘」という小説を読み、

俄然、森茉莉さんのことを深く知りたくなって飛びついたのが本書。

 

森茉莉さんの本は実際数冊読み、積んでいる作品も結構あるのだが、

なんでだか読むのにすごく気合いがいるといった印象が強く、

なかなか踏み込めないものがあった。

ですが、今回群さんの作品からどんどん彼女の世界が気になりはじめ

埋もれていた森茉莉作品を漁っている今日この頃。

 

本書は100%森茉莉!というわけではなく、一つのテーマから

まずは群さんご自身の話があり、そのあと森茉莉さんの話へと

移行する。全部で12のテーマがある。

 

ゴミに埋もれた家の中で亡くなったと聞いてはいたけれど、

なんでだろう。わたしのなかで彼女の生活は美しいものに

囲まれているといったイメージが強い。

 

それもこれも、父・森鴎外に贅沢に育てられた印象が

強いからなのか、最終的には貧乏であったのかもしれないけど、

どこか優雅で幾つになっても「お嬢様」の空気感が彼女にはある。

 

そんなイメージもあったわけだが、本書を読むと

そうは言っていられない壮絶な部屋の様子なども窺える。

 

父親というより永遠の恋人であった鴎外。

モリリンの愛情は自分が一番と思いたい姉妹の争い。

結婚しても、子供が居ても、自分が一番、永遠の少女

とはいえ、かなりの洞察力もあり、辛口、毒舌。

 

茉莉さんはもちろん結構なツッコミどころ満載な一族でもあり、

各々の気持ちは書籍化されているみたいなので、

追々この一族の本を読むことになるだろう。

 

とにもかくにも、なんかしらを貫き通す感じの強さと気高さ。

これはどの本を読んでもブレない彼女の印象。

 

本書をきっかけにまた一歩、踏み込んでいくときの

軽い興奮状態の中にいる。

 

茉莉の部屋へ入るか入らないか。

今は迷うことなくその扉を開く。

 

 

 

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