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獣の奏者 2王獣編 :上橋菜穂子

獣の奏者 2王獣編 :上橋菜穂子著のレビューです。

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

 

 

◆もう引き返せないところへ私も来てしまった

 

 

闘蛇編 に引き続き、第二巻・王獣編です。

 

連続ものの書評を、ネタバレせず1巻と2巻の流れを

どうやってまとめるのが書評として妥当なのか、ちょっと迷走中です。

 

前回<闘蛇編>のおさらい

・母の処刑及び、親子の別れのシーン。
・ジョウンとの出会い、蜂飼いの生活。
・王獣保護場での新生活

 

ということで、エリンがジョウンと別れ、

王獣保護場での新生活のシーンからはじまります。

 

ここでエリンは獣ノ医術を学んでいます。そんな中、傷を負った
幼獣リランと出会い、面倒をみる役目を与えられるエリン。

 

王獣はもともと人に馴れることはない生き物。

しかし、エリンは竪琴を用いてリランと心が通じ合えるようにまでなる。

 

まるで親子のように過ごす様子に、

このままでいて欲しいという願いも束の間。
このことがやがて、王国の運命を大きく左右することに発展してゆく。

 

前回同様、上橋さんの流れるような文体にスルスル気持ちよく

ページが進みます。

特に今回の最大の見どころ、リランが飛ぶシーンには、
ふぅ~~~とため息が出るほどの迫力と躍動感、

これぞファンタジ―の醍醐味!!と、叫びたくなる。

 

その反面、普段穏やかなリランが闘蛇を目の前にして、

荒れ狂う様子は、息を飲む恐ろしさがあり、かなり残虐な

シーンが展開されます。

 

メリハリある内容に、読み始めると、常に頭の中に

エリンが…、リランが…エリンが…、リランが…と、

気にかかることが多く、空き時間を見つけては
ページをめくる生活に。


このシリーズは週末など、まとめて時間が取れる時じゃないとダメだなぁ。

人と動物の関係性、各登場人物達の思惑、これらが徐々に明かされていく
にしたがって、息苦しさを感じることもしばしば。

 

後半部分で「そうだったのか」と知ることも多く、

そこへ到達するまでの「お預け感」も上橋さん、凄いよ。

 

気づけば読者もまた引き返せないところまで来てしまった

という感じです。

 

それにしてもエリンの賢さ、物静かで思慮深いキャラには
どこまでも魅せられる。
だから余計にずる賢い人物の嫌な感じが引き立つとも言えるのだが。

 

本書は一応の区切りでここで物語を終えても良いようですが、
エリンのその後を知りたい人は、探究編、完結編と

読み進められるそうだ。迷わず読みます!進みます!

 

<王獣編メモ>
・エリンとリランの出会い
・立琴と音無し笛
・「王獣規範」の存在
・王の暗殺未遂事件と大公領民

 

 

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