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宇田川心中:小林恭二

宇田川心中:小林恭二著のレビューです。

宇田川心中

宇田川心中

 

 

 

◆ひさしぶりに舞台を観に行きたくなりました。

 

 

又吉さんの本から興味を持ちました。
「ちょっとカバンの中を見せてください」と又吉さんが警察から
薬物の取り締まりをうけたという道玄坂界隈。

 

私もかなり馴染みのある場所で、昔の渋谷に大変興味があったことなどから
一体どんな話になるのかワクワクです。

 

現在のスクランブル交差点で連れ違う少年、少女。
理由もなく惹かれあうところから話が始まり、私達はそこからまるで
タイムトラベラーの如く三つの時代を移動しながら、愛し合う男女の

様々な試練を目の当たりすることになります。

 

渋谷宮益町の小間物屋の娘はつと、道玄寺の若い僧侶の昭円。
この二人の恋愛話から、時代は遡っていき、道玄坂の名前の由来ともなった
大和田道玄の話からどんどん話が広がって行きます。

 

全体的に会話で構成されているので、内容はヘビーなのですが
サクサク読めてしまいます。

 

時代が時代なだけに、すぐに首をはねたり、ちょっと信じられない出来事も多く、
ずっぽり話にのめり込めなかった部分も結構ありました。

 

というのも後半、見せ場を多くしたかったのか、バタバタ色々な
ことが起こりすぎて、ん~~ちょっと盛り込みすぎて、くどさを

感じてしまいました。

もう少しスッキリ終わっていれば、私的にはジーンと
来たかもしれないな。

 

「生まれ変わってもまた出会う」「愛とはつまるところ約束なのだ」など
ロマンチック炸裂!

 

そんな内容から、ちょっと松田聖子を思い出してしまう自分もなんだか…。
(ってここで持ち出すのもなんですが、何故かあの涙の記者会見の映像が
見えてしまって)こういうのも嫌いじゃないし、縁ある人とは巡り合うって
いうのも信じたいと思う私。

 

でも、より心を揺さぶられたのはこっちかな~。

 

「生きながら地獄に落ちてこそ女なのさ。地獄におちてない女なんて、
眠っているのも同じさ。女が目覚めたら、そこはいつだって地獄なのさ。」

 

梅と言う毒婦が吐いたこの言葉に、ゾクッと来ます。

 

この話は、恋愛、ファンタジ―、時代もの等々、色々な要素が

含まれているのでどんな方にも入りやすいと思います。

 

けどやはり、舞台で観たいなぁーという気持ちが強く残りました。

そして、鈴虫の鳴き声が響きわたり、瀬音が聞こえる道玄坂
嗚呼、ひと目だけ、ひと目だけでもいいから見てみたかったな。

 

 

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