芸術新潮 2013年 10月号 スヌーピーのひみつのレビューです。
感想 ピーナッツを愛する理由
多分この先もこれ以上大切な漫画とキャラクター達には巡り会えないだろう。
自分にとって本の中の好きな仲間たちと言えば「ピーナッツ」以外は考えられない…と豪語してみる。
東京で「スヌーピー展」が開催されました。
もう2-3か月前から、ワクワクしっぱなしで、ツイッターで情報収集しまくって、当サイトの横にもスヌーピー情報満載にしています(笑)(このためにツイッターはじめました^^;)
本書はシュルツ氏の話がたくさん出ているのだけど、なんかねぇ…読んでいるだけで、もう胸がいっぱいで。作品に対しての愛情が、亡くなった今でさえしっかり伝わって来て今年最高潮に泣きました。
スヌーピーは子供のころから大好きで、大事な相棒といった感じで、常に一緒に過ごしていました。
まぁ、そういう話は幾らでもあるわけですが、私がスヌーピーに運命的な出会いを感じたのは、一時過ごしたカリフォルニアの小さな町。(この時も、ホームシック対策で鞄にスヌーピーを忍ばせて行きました。)
世界はこんなに広いのに、学校の課外授業でポンと連れて行かれたのが、滞在していた町のすぐ近く、サンタローザという町だったのです。ここは、スヌーピーが育った場所で、シュルツ氏が設計に携わった屋内スケートリンクhttp://www.snoopyshomeice.com/「Redwood Empire Ice Arena」もあるのですが、な、なんとそこへ、いとも簡単に運ばれた私。
あの頃は普通の感動くらいでしたが、今考えると、いくらファンでもあんな田舎町へ行ける確率って滅多にないわけでそれこそ「運命」だわと。
毎朝このリンクにシュルツ氏は朝食を食べに訪れていたと言う。しかも、奥さんとの出会いもこの場所だったとか…。
町もスケートリンクもこじんまりしているけど、緑と花が咲き乱れるとても素敵な場所なのです。本書にもその町のスナップがたくさん掲載されています。
今回もうひとつ驚いたのは、シュルツ氏が結婚してすぐに移り住んだ場所が、私の滞在していた町だったこと。そして、お墓もそこにある。
真っ青なカリフォルニアの空を背景に写っているシュルツ氏のお墓と、シュルツ氏のファンへの最後のメッセージを読んでいるうちに、これまた色々な感情に揺さぶられボロボロ泣き崩れましたよ。
と、かなーりセンチメンタルな気分になり、「あら、やだ…」と我に帰る。
しかし、ページをめくる手は止まりません。
スヌーピーのお茶目さに苦笑しちゃったり、原画の大きさにビックリしたりと新しい発見もチラホラ。
スヌーピーが小説家を目指して毎度編集者に送りつける原稿って最悪で、何度読んでも笑っちゃう。詰まらなさ過ぎて逆に面白くなってしまう。
ピーナッツは子供・犬・鳥しか出て来ない。大人の出番はない。でも、決して子供の本ってわけじゃない。むしろ、大人になってからの方がドキリとする言葉が結構あったりするのです。
大人になっても継続して時に笑わせ、時になるほどと思わせてくれるピーナッツ。
本の中とは言え長いお付き合いになった仲間たちだ。
シュルツ氏の人柄、笑顔、奥様のサポート、これらの記事を読んでいると胸の奥がじんわり温かい気持ちになる。
ピーナッツの最大の魅力はこの作者なんだと改めて思う。
そして、ピーナッツはシュルツ氏そのものなのだ。
だから、だから、益々ピーナッツファンは一生止められないと思うのです。
さて、大好きな仲間たちの展覧会がはじまりました。
自分の歴史と重ね合わせながら、ゆっくりピーナッツたちに「会いたい」と思う。
※個人的な思い入れが強い内容でちょっと気恥ずかしさもありますが…。本書を読んでいるうちに、どーしても、シュルツ氏の残した作品の素晴らしさと、自分なりの思い出を書き留めておきたくなりました。
※尚、展覧会はすでに終了しています。