うずまきぐ~るぐる

本の紹介や日々のことをぐるぐるかきます

ゆうじょこう:村田喜代子

 ゆうじょこう:村田喜代子著のレビューです。

ゆうじょこう

ゆうじょこう

 

 

 

◆ラストは思いもよらなかった事態へ!

 

 

村田 喜代子さんを知り、これまで様々な作品を読んできたけど、

実は一番気になっていたのがこの作品。美味しいものは

最後に食べる的な一人じらしをしながら、図書館の棚に並ぶ

この本を毎度素通り。しかし、もう限界です!

 

本書は硫黄島から熊本の廓に売られてきた海女の娘イチの話。

まだ15歳という幼いイチは方言がきつく会話もままならないまま

右も左もわからない世界に入って来た。

そんなイチは廓の学校「女紅場」に通いながら遊女になる

準備を進めている。

 

通常花魁ものの小説は女たちと客のいざこざなどの苦悩を

描いたものが多いが、本作はそこにはあまり焦点を当てていない。

どちらかというと、イチの目を通して見る廓の日常といった感じで、

実際、文字を覚えはじめたツタの拙い日記が小説内に挿入されている。

 

どんなこともそれほどあとを引かず、悲壮感というものが

それほど表現されているわけではないのですが、廓ならではの

過酷なルールなど思わず身震いしてしまう事柄も多々登場する。

 

ことに家族の借金を抱えている彼女たちの行き場のない

心情は胸を突く。イチの父親にいたっては、さらなる借金の

交渉に来るという悲しい事態が。

久しぶりに親に会えると思ったイチの気持ちを考えると

やるせない気持ちでいっぱいになる。

 

日々をにぎわす魅力的な女性たちからも日常が窺える。

子供を生んだ紫花魁。イチの教育係で店一番の売れっ子である東雲。

廓から逃亡したナズナ。女紅場の先生である赤江鐵子。

登場する女性たちは自分なりの生き方を見出せる逞しい者が多い。

 

やがて遊女たちは待遇面での不満を募らせ、

ストライキという予想外の出来事へと発展。

こちらは実際にあった話だという。

 

ストライキのシーンになるまで、一体どういった話になるのか

予想が出来なかっただけに、ちょっとびっくりでした。

 

イチがどんどん垢抜け、立派な花魁になるまでの話だとばかり

思っていましたが、いい意味でハンドルを逆に切られたなぁと

言った感じのラストでした。

 

ということで、

小説としては大変興味深く読めましたし面白かったです。

 

しかし、村田作品の奇妙な感覚を覚えてしまった今となっては、

こんなにも引っ掛かりなくスルスルと読めちゃうノーマルな

読み心地にちょっと拍子抜け。

 

これはファンの勝手なぼやきなんですけどね(笑)

 

 

 

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