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別府フロマラソン:澤西祐典

別府フロマラソン:澤西祐典著のレビューです。

別府フロマラソン

別府フロマラソン

 

 

<本が好き!の献本書評>

 

◆別府よいとこ、一度はおいで♪ アー ドッコイショー

 

 

本が好き!のレビューで知った「フラミンゴの村」。
いつか読もうとチェックしていました。

 

今回その作者、澤西さんということでフラミンゴの前に温泉!と
勢いよく浴槽にどぼ~ん!と飛び込んでみました。

 

そもそも温泉は入っては食べ、寝て、また入ってと、

かなりゆるい時間を過ごすものである・・・・と私は思っていましたが、

マラソンをするように温泉をはしごする企画!?だなんて聞いただけで

ドッと疲れが襲う。

 

しかし本書の表紙裏に描かれた「別府マラソンマップ」を眺めていると、
そうは言っていられないほど、町全体に良さげな温泉があちこちに点在。

 

へぇー行ってみたいなぁーって、目をギラつかせていたが、
実は別府温泉に弾丸トラベル的に宿泊したことがある。
夜に着いて朝には出発したので温泉はおろか町を散策する

余裕すらなかったのだ。

 

印象に残っているのは夜の温泉街にモウモウと沸き上がる

湯けむりがとても幻想的だったことと、海の向こうに

かすかに見える四国の灯りがとても美しかったということ。

 

私にとってそんな幻のような別府は、
どこの温泉も100円程度の低料金で愉しめるらしい。

「こんにちは」と声をかけながら、ドアをガラッと開けて中に
入るような庶民的な温泉がたくさんあるという別府。

 

今になってあの時なんでもっとゆっくりしなかったのだろう?
と、読書からのまさかの後悔の念が(笑)

 

前置きが長くなってしまいましたが、本書は大学の先輩と後輩が
車などを使わず自分の足で各温泉郷から「当たり湯」を探し当て
一日で回り切るという「別府フロマラソン」に挑む話です。

 

優勝した者は、何でも願いが叶うというこれまた
漠然としたご褒美が待っている。

 

観光しているような気分で読んでいると、途中からなにやら
ファンタジーな世界に無理やり引っ張られるという流れに。

 

指に温泉マークが出る・・・とかわけわからないなーなんて
思っていたけど、あまり気にせずにいたら、そういう不思議な場面が
ちょこちょこ投入されている。


が、なぜか深く追求する気になれないゆるさがこの小説にはある。
「何だか分からんけどまぁいいか、温泉楽しいし!」なんて
読んでいたらあっという間に終わっていた。

 

というわけで、小説としてどっぷりハマる類の読み物ではないけれど
あちこち別府の温泉を浸かりまくった感はたっぷり味わえます。

 

また巻末にあるNPO法人別府八湯温泉道名人会および別府大学学生が
協力した言う注釈が地味に面白かったです。