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『少女の友』創刊100周年記念号 明治・大正・昭和ベストセレクション

『少女の友』創刊100周年記念号 明治・大正・昭和ベストセレクション

のレビューです。

 

 

◆やさしく、うるわしく、人に敬愛さるる婦人になるために…。

 

 


本屋に行くたびに目に留まって、手に取っていたのがこの本。
ん~~4000円近くするこの本、他の欲しい本が何冊も買えると思うと
結局、見送ってしまうという日々。

数か月この本と睨み合いをしていました。

 

まず、表紙で見る「少女の友」の歩み。ズラリと並ぶ表紙たち。
その中でひと際目を引いたのは、昭和20年8月号。

この本だけ、色がないのです。

 

戦中・戦後の雑誌統廃合の波にも負けず休刊なしに発行されたという
ザラ紙で綴じられただけの簡素な本ですが、これが当時の暗い社会の中で
どれだけ少女達の気持ちの助けになったのだろうかと思うと胸が熱くなります。

 

戦時中、亡くなったお姉さんが大切にしていたこの本を守るために庭の片隅に
油紙に包み木箱に詰めて埋めたという男性の昔話などもとても胸を打たれる。

 

読みもので個人的に興味深かったのは「女学生気質十講」
人間の気質を4つに分ける(神経質、多血質、胆汁質、粘液質)と言う、
タイプ別に色々考察されたもの。

クレッチマー(精神医学者)の分類を真似たものでしょうか?
根拠があるような、ないような…作者は「私が発明した名前ではないので、
モンクは言わないで」…なんて堂々と言っちゃってます。

 

自分がどのタイプなのか?いつの時代も女子が好きそうな内容です。
文学的な読みものばかりでなく、こんな感じの読みものもあったのですね。

 

そして、そして、なんて言っても付録コレクションの写真は

もう目が釘付けでした。

 

現物見てみたい~。「啄木かるた」「小倉百人一首」なんかは、

もう立派な美術品ですよ。間違っても遊ぶために使えないなぁ…。

…と、書評を止めどなく書いてしまいそうです。


とにかく、内容が充実していて、怪しい商品の広告から、

当時の読者であったお嬢さん方の貴重なお話まで

、ぎっしり詰まっていました。

 

やさしく、うるわしく、人に敬愛さるる婦人になるために…。

 

目をキラキラさせながら、発売日を待ち焦がれていた少女たちの姿が
見えてくるような素敵な素敵な本で、図書館に返却するのが口惜しかった。