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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー・感想・あらすじ】ベニシアのハーブ便り ― 京都・大原の古民家暮らし Venetia's Ohara Herb Diary:ベニシア・スタンリー・スミス

 

 

ベニシアハーブ便り:ベニシア・スタンリー・スミス著のレビューです。

ベニシアのハーブ便り ― 京都・大原の古民家暮らし Venetia's Ohara Herb Diary

ベニシアのハーブ便り ― 京都・大原の古民家暮らし Venetia's Ohara Herb Diary

  • 作者: ベニシア・スタンリー・スミス Venetia Stanley-Smith,梶山正(かじやまただし)
  • 出版社/メーカー: 世界文化社
  • 発売日: 2007/03/27
  • メディア: 大型本
  • 購入: 28人 クリック: 653回
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感想・内容 京都・大原の丁寧な暮らしとイギリスと

 

日曜の18時から放送されている「猫のしっぽ、カエルの手」は、京都・大原の山里の美しい四季の移ろいの中で、ゆったりと手づくり暮らしを実践されているベニシアさんの日々を追った番組。

 

日曜の夕方ということでテレビを見ることもなかったのですが、たまたまつけっぱなしのテレビからベニシアさんの詩的で優しい英語の語りが聞こえて来て思わず聞き入ってしまった。

 

流れてくる山里の風景、古民家、手入れされたお庭、紹介されるハーブの数々、使い込まれた家具、和と洋調和のとれた食器の数々、自然の恵みを利用した料理、そして大原の里に住む人々…等々、たった30分の番組なのにとても豊かな気持ちにさせられるのだ。

 

そんなベニシアさんってどんな人なんだろう?ご主人との出合いは?今まで何をされていたの?なぜ大原に?本書はそんな疑問に答えてくれた一冊。

 

四季折々の美しい風景写真と一緒に、田舎暮らしの楽しみや、イギリス屋敷で暮らしていた思い出を少しずつ綴ってゆく。

 

 

 

 

特にイギリスでの幼少時代の思い出からは、先日番組で見たシーンそのものが浮かび上がってくる。

 

イースターのエッグハントやティ―パーティー。ベニシアさんは今でもご近所の子供たちと再現しお庭で楽しんでいる。

 

お母さんからの教えはそのままベニシアさんの口を通して子供たちに伝えられている。

 

ベニシアさんは変に日本かぶれしているという感じもなく、本当にしっくりこの地に馴染んでいて、両国の生活スタイルをバランスよく無理なく取り入れているなーと感じます。

 

古いものを大切に使うこと。
なるべく自然を取り入れた生活をすること。
そして生活の中心に「庭」があること。

このあたりは何処にいてもベニシアさんの生活に共通している。

 

庭で取れるハーブを生活に上手く取り入れ役立てる。
本書にはそんなハーブについてのレシピがたくさん掲載されている。

 

いくつか真似てみたいものもあるけれど、うちで育てているのは、せいぜいラベンダーくらい。ベニシアさんを見習うには程遠い園芸生活なのだけど、レシピのあれこれを見ているだけで、豊かな気持ちになれるから不思議だ。

 

エッセイ、レシピ、写真、挿絵。
写真と翻訳は山岳写真家のご主人がサポートされています。

 

美しい風景とベニシアさんのきらきらした笑顔。
その向こう側にいたのはご主人だったのですね。羨ましい(笑)

 

そうそう、先日映画版を観ました。
いやぁ・・思った以上にベニシアさんの人生は波乱に富んでいました。
優しい笑顔の裏には大変なご苦労もあったのだなぁと。
なんだか胸が締め付けられる思いがしました。

今後も番組と一緒に他の本も読んでみたいと思います。

 

ベニシアさんは2023年6月21日にお亡くなりになりました。たくさんの生活の愉しみを教えてくださり、本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。