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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー・感想】マヌサーリー :ミンテインカ

 

 

マヌサーリー :ミンテインカ著のレビューです。

マヌサーリー

マヌサーリー

 

 

感想

妖しい、怪しい、でも不思議...なんてページをめくってたら、すっかり私もマヌサーリー姿を追い求めていた。

 

ミャンマーの小説家の本はひょっとして人生初かもしれぬ。読み切れるか若干不安があったものの、今年は世界のあちこちの作家さんに出会ってみようと考えているので迷わず出発進行!

で、まずは作家さんのプロフィールを.....と巻末を覗いたら、ミンテインカさんのお顔で脱力した←失礼

某社のシュガーレスタブレットの名前を彷彿するその名前から爽やかな雰囲気を想像していたら、インドの音楽が全開で流れてくるようなオトボケ表情のミンテインカさん。

駅職員、国軍兵士、米穀仲介人、露天商、大道占星術師、超能力研究などなど、その経歴も個性的。ま、ちょっと怪しい雰囲気ですが読んでみよう!

 

 

 

 


マヌサーリーとは女性の名前。
彼女は2600年も生き続けていたと言われ、ある悲しい出来事で右手首を失った。
その手首には不思議な模様が刻まれていた。模様の意味は「不幸を呼び寄せる」という言い伝えがある。

骨董屋を営む一人の男性が、マヌサーリーの話に興味を持ち、憑りつかれたようにその真相を探ろうとするのだが・・・。

マヌサーリーと関係のありそうな事件を重ね合わせ、過去と現在を行ったりきたりする。

マヌサーリーの過去の話はまるで泉鏡花の「高野聖」のような幻想的な雰囲気。美女に心を奪われてしまう男の姿が重なる。美女に気をつけなければならないのは洋の東西を問わずなんですね。

 

 

 


肝心のマヌサーリーの姿はこの話では見ることはないのだけれども、いつでもどこでも本のいたるところにマヌサーリーの気配を感じるような一冊。

怪しいなぁ、本当なのか?と思う反面、どんどん混沌とした世界を見せて欲しいという気持ちがない交ぜになり、思った以上に読み心地が良かった。

そして不思議な読後感はしばらく続いた....が、最後にミンテインカさんのお顔を見て、またまた笑いが込み上がる。ミャンマー=ミンテインカさんという図式が自然に出来上がるという不思議な一冊でもあった。


さて次はどこへ飛ぼうかな~~♪