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時計坂の家 :高楼方子

時計坂の家 :高楼方子著のレビューです。

時計坂の家

時計坂の家

 

 

 

◆このドアはどこに通じるのだろう?

 

 

散歩をしているとたまに「なんでこんな場所にドアが?」という家を
見かけることがある。

 

「扉の先にベランダがあるわけでもないのに危ないなー」なんて
思ってしまうわけだが、冷静に考えれば増改築後に不要になった
ドアなのでしょう。

 

しかし、やはりどこにも通じない扉というものは、ちょっと怖い。

本書は函館に住むお祖父さんの家に夏休みを利用して
遊びに来たフー子ちゃんといとこたちの話。

 

時計坂に建つお祖父さんの家は、祖父とお手伝いのリサさんが暮らしている。
フー子はいっぱいいとこと過ごす時間が持てると楽しみにしていたが、
思った展開にはならず、少し落胆していたのだ。

 

ある日、この家の階段の踊り場に塞がれた扉が気になり見ていると、
木枠に掛けられている懐中時計が変容し、扉の向こうに園が現れた。

 

この園の存在を知ったことにより、ここで亡くなった祖母のこと、
マトリョーシカの人形、スカーフ、からくり時計のある洋館、謎の時計職人、
マツリカ(ジャスミン)の花咲き乱れる迷路、POMという刻印の謎等々、
様々な町の人々の証言とともに少しずつ謎が明らかになってゆく。

 

この不思議な扉の向こう側の世界は危険だとしても、フー子だけじゃなく、
大人たちだって惹きこまれてしまう魅力がある場所なのだ。

 

たった10日間の出来ごとなのですが、あらためて子供時代の
一日は長いことを感じさせられる。あちこち動き回り、発見したり、
色々な出逢いがあったり。

 

日が昇り、日が沈むまで、全力疾走でいるフー子たちの姿が
とても印象的でした。

 

また、大人たちの諸事情はともかく、フー子は自分なりに感じたことを
素直に受け止めてゆく感じから、大人へ階段を登りはじめた

様子が窺えた。

 

異国情緒あふれる街並み、小鳥のさえずりが聞こえてきそうな園を
行ったり来たりしながら、先が知りたいと気が急く話でした。

 

そして、やっぱり変なところにあるドアは、もしかしたら、
たくさんの物語が背景にあるのではないか・・・と再び思うのであった。

 

 

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