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2050年は江戸時代―衝撃のシミュレーション:石川英輔

2050年は江戸時代―衝撃のシミュレーション:石川英輔著のレビューです。

2050年は江戸時代―衝撃のシミュレーション (講談社文庫)

2050年は江戸時代―衝撃のシミュレーション (講談社文庫)

 

 

 

◆これは、笑えないシミュレーション!

             こんな日がいつ訪れてもおかしくない。

 

 

サブタイトル通り衝撃のシミュレーション。
面白かったとともに、ちょっと笑えないなーと、

読みながら色々なことを考えさせられました。

 

2050年。

その時の、日本は一体どうなっているのか?
この小説は2050年の日本から、現在私達が暮らしている時代を、
老人たちの話を通して振り返るもの。

 

この老人たちというのがつまり私達世代の人々になるわけです。
私達のいるこの時代は「東京時代」と呼ばれ、どのように

「大刷新時代」に移っていったのかが語られる。

 

老人たちの話は面白いです。

なにせ私たちが経験したり、見たりしてきたことが、
昔話として登場するわけですから「そうそう」といった具合で、
まるで自分が老人になった感覚、なんかヤミツキになりそうでした。


「大刷新時代」以降、自給自足、農業中心の生活になり、

一日三時間半働けば暮らせる晴耕雨読の生活。

人口も減り食生活も質素になったことから成人病が減るなど、

シンプルな生活だけどメリットも多く、人々は返って幸せそうに映る。

 

それゆえに、今、私達が暮らしている便利な生活の異常さが

浮き立って来る。

なかには「東京時代は良かったよ」という老人が出て来るのだが、
「そんなことのどこがいいのだろう?」と、若者たちは思うのである。

 

この話にも出て来るヒートアイランド
夜になっても気温が下がらず30℃…。
そんな異常さを新しい時代の人たちはびっくりしているのですが
私はまさにそのど真ん中の寝苦しい夜にこの本を読んでいた。

もうこの状態が普通になりつつある現在。
いやいや、いつまでもこのままにしておけない問題も山ほどある。

 

震災後、私達は今までの生活がいかに便利でなんの不自由もなく
生活してきたことを思い知った。

そして、過剰すぎる部分を見直そうと試みている。
これからどこまで改善できるのか。

 

現代が時代小説になった?という、なんだかとっても
不思議な世界を見てきた感じです。