世界全体会議:みうらじゅん、宮藤官九郎著のレビューです。
くだらなさの中で光り輝く会話力と語彙力!
「どうして人はキスをしたくなるんだろう?」の浴衣&温泉風景から一変し、今回はスーツをビシッと着こんだお二人が重厚な雰囲気の部屋に立っている風景へと。装丁からしてちょっとした緊張感が走る。
し、か、し、そのいい意味での緊張感も本を開いて数分後には「やっとる、やっとる」と前回同様、いい大人二人が、くだらないことを訥々と語り合っている。「オッパイやオシリ、チラ見は何秒まで許されるのか?」なんてテーマをね(笑)
例により、これらのテーマの出口はないのですが、二人のやり取りやチャチャの入れ方が絶妙すぎて何度も吹きだす自分にも苦笑い。
瞬殺されるような笑いが何度もあったので、自分が何に反応してそんなに笑ったのか、振り返ると何も思い出せないという悲劇!
しかしながら、中年おじさんたちの悲哀に満ちた薄毛問題や、官九郎さんが娘さんといつまでお風呂に一緒に入れるか問題など、その後が気になる話題も含まれる。特にお風呂の話は前回から気になっていた話題の一つです。
ノスタルジーな話で面白かったのは、
とにかくくだらない、バカだなーと思いながらも、お二人の独特な感性やら会話力、語彙力など気づけば感心させられちゃている。
何気に言っているから聞き逃してしまいそうになるけれど、面白いことを相当言っている。本だからそこは見逃すことなく読み返せるから良かったわけで。
今回とても面白かったのは「なぜ初恋の人は忘れられないのか?」に出てきたお二人のエピソードです。初恋そのものの話もとても面白いのですが、この話それだけでなく、二人に共通する場所が登場するのです。しかもピンポイントで!!
初恋の人と結ばれないのはともかく、みうらさんとクドカンさんの見えない運命の赤い糸はここで結ばれていたのじゃない?って思ってしまったほど、偶然の凄さを思い知りました。
ということで、今回も何度声出して笑い、そして脱力したことか。早く次が読みたいのだけれど、テーマ的にどうだろう?まだ引き出しはあるのだろうか?まぁ、このお二人なら永遠にテーマを掘り出せそうな気もするが(笑)
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